エイズ対策は消えたのか エイズ関連団体が各政党に公開質問

 (解説) 8月30日投開票の総選挙に向けて、各党のマニフェストが相次いで発表されています。政権の座に就いたらこういうことをやります、こういう政策を実現しますということを有権者に向けて詳細に示した文書ですね。ということは逆に、このマニフェストに入っていないとなると、その政策に関してやる気がないとは言わないまでも、それぞれの政党が少なくとも政策の高い優先順位を置くべきイシューではないと公言しているようなものではあります。そうした視点で各党のマニフェストを見ていくと、エイズ対策がなかなか見つかりません。おびただしい約束の数々のすべてを目を皿のようにして読んでいけば、どこかにちらっと、エイズだとかHIVだとかといった言葉が入っているのかもしれませんが、政策としてエイズ対策が重要であるということを明確な意思として示すようなかたちでは少なくとも取り上げられていないようです。今回の総選挙の論戦からエイズ対策は消されてしまったんですね。ああ、そうですか、それが日本の政治の意思ですか、といったやりきれない印象です。世界中でエイズに関する国際会議が開かれ、日本政府も加わったさまざまな宣言や声明が発表されるたびに強調されてきた「政治のリーダーシップ」は、現在の日本国内ではこういう姿で表現されている。これでいいのでしょうか、いや、いいわけがない! ということで、反語的怒りをふつふつと感じつつも、それをぐっと抑え、日本HIV陽性者ネットワークJaNP+、エイズ&ソサエティ研究会議など国内のエイズ関連NGOのネットワーク4団体が各政党に対しエイズ政策に関する公開質問を行っています。8月7日に発表されたその公開質問に関するプレスレリースです。

(追加) 各党からの回答はJaNP+の公式サイトに掲載されています。
     http://www.janpplus.jp/project/advocacy/090818answer.pdf




マニフェストから消えたエイズ対策
衆議院選挙に向けてエイズ関連団体が各政党に公開質問

8月30日衆議院選挙に向けて出そろった各政党のマニフェストにエイズ対策が触れられていないことに危機感を覚えたエイズ関連NGOのネットワーク4団体が各政党に対しエイズ政策に関する公開質問を行った。その結果は公示直後の8月18日、インターネット上で公表の予定。

■増加を続ける日本国内のHIV感染者・エイズ患者
日本のHIV/エイズ流行は比較的少数でとどまっているために世界的には「低流行国」と位置付けられているものの、厚生労働省エイズ動向委員会の発表(平成21年6月17日)によると、日本のHIV感染者・エイズ患者の新規報告数は平成20年は1557件を数え、6年連続で増加の状況が続いている。これは一部の地域や集団において流行が広まっている「局在流行国」への過渡期にさしかかっていることを示す。

■エイズ対策には政治的リーダーシップが不可欠
エイズ対策はいかにすべての国民に予防、治療、ケア・サポートへのアクセスを確保するかが重要で、それには制度的、法的整備を進める必要がある。そのためエイズ対策には他の感染症と同様に強い政治的リーダーシップが求められる。緩やかに、そして長期間にわって広がる感染症であるエイズ対策への政治的姿勢はより短期間に流行するその他の新興感染症に対する体制にも大きく影響する。

■エイズ対策にまったく触れていない各政党のマニフェスト
このたび出そろった各政党のマニフェストにおいてエイズ対策が全く触れられていない状況は、市民レベルで長年エイズ問題に関わってきた私たちNGO/NPOの立場としては各政党の感染症対策に対する政治的姿勢が本質的な問題解決に向かっていないことを示すのではないかという危機感を覚える。

■公開質問
そこで私たち日本国内において、国内外のエイズ問題に関与する市民団体は連名で自由民主党、公明党、民主党、社民党、日本共産党、国民新党の各党に対して、8月5日各党のエイズ政策の基本姿勢を問う公開質問状を送付した。

【質問内容】
1、各政党がマニフェストにエイズ対策を特記しなかった理由。
2、各政党のエイズ対策基本方針
ア)国内対策について
イ)国際エイズ問題への取り組みについて

■結果の公表
この質問に対する回答は平成21年8月17日を期限としその回答は18日、各団体のホームページ、メーリングリストなどを通じ公開される予定。

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