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zoom RSS TOP-HAT News  第36号(2011年8月)

<<   作成日時 : 2011/09/01 12:53   >>

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        第36号(2011年8月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://archive.mag2.com/0001002629/index.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに エイズとわたし

2 HIV陽性者が受診可能な病院・クリニック情報を募集

3 米国24都市におけるHIV異性間感染の特徴 MMWRが報告 

4 釜山で第10回アジア太平洋地域エイズ国際会議

◇◆◇◆◇◆

1 はじめに エイズとわたし
 12月1日の世界エイズデーを中心にした国内エイズ啓発キャンペーンのテーマが今年は「エイズとわたし 〜支えることと 防ぐこと〜」に決まりました。エイズ情報ネット(API-Net)に厚生労働省の《平成23年度「世界エイズデー」実施要綱》が掲載されています。
http://api-net.jfap.or.jp/

 実施要綱には、どうして今年のテーマが「エイズとわたし 〜支えることと 防ぐこと」なのかということはあまり説明されていません。この点を補足するかたちで、エイズ&ソサエティ研究会議のHATプロジェクトのブログには、《キャンペーンテーマについて》というタイトルでボディコピー(テーマを補完するメッセージ)とコンセプトシート(テーマの考え方に関する説明文)を掲載しました。今年度のテーマ策定にかかわったHIV/エイズ分野のNPO関係者が、厚労省によるテーマ決定の後で、策定プロセスの説明を交え、作成した文書です。非公式なものではありますが、HIV/エイズ対策への社会的関心の低下が恒常的に指摘されているいまこの時期に、エイズキャンペーンは何を目指すのか。その方向性をある程度、理解していただけるのではないかと考え、紹介します。
 http://asajp.at.webry.info/201108/article_5.html

 ボディコピーは《どこかでエイズの流行と触れあっている「わたし」。すれ違ったかもしれない「わたし」。だれが何を支え、何を防ごうとしているのか。いろいろな人たちの「エイズとわたし」を聴いてみたい。そして、語りたい》という短い文章です。数えてみたら、句読点や「」を含めても97文字でした。伝えたいことをぎりぎりまで絞り込んだメッセージですね。テーマとつなげて通しで見ると、以下のようになります。

エイズとわたし 〜支えることと 防ぐこと〜
 どこかでエイズの流行と触れあっている「わたし」。すれ違ったかもしれない「わたし」。だれが何を支え、何を防ごうとしているのか。いろいろな人たちの「エイズとわたし」を聴いてみたい。そして、語りたい。

 う〜ん、いいんじゃないですか、なかなか。詩みたいな感じで改行を多用したらどうなるでしょうか。ちょっとやってみましょう。

 エイズとわたし 〜支えることと 防ぐこと〜
  どこかでエイズの流行と触れあっている「わたし」
  すれ違ったかもしれない「わたし」
  だれが何を支え、何を防ごうとしているのか
  いろいろな人たちの「エイズとわたし」を聴いてみたい
  そして、語りたい

 少々、採点があまいかもしれませんが、これもそれなりにいいのではないかという感じがします。どっちがいいのかな。ボディコピー作成を中心になって担当した人に聞いてみたら、「どちらでも、活用していただければ、これにすぐる喜びはありません。お好みで使い勝手のいい方をご利用ください」ということでした。

 ボディコピーと違って、コンセプトシートは約2300字、400字詰の原稿用紙なら6枚弱というかなり長い文章です。キャンペーンの展開の中で広く伝えることを意図したものというよりもむしろ、キャンペーンになんらかのかたちで携わる人たちに、できれば読んでおいていただきたいということが主要な目的になっています。

 長いといっても5分もあれば読めるものなので、詳しくはお暇な折にお読みください。「エイズとわたし」には情報の送り手と受け手の関係をフラットに考える視点が打ち出されていること、エイズ対策の両輪である予防と支援の重要性に目配りし、支えること、つまり支援を予防より先に強調していることなどには注目しておきたいですね。


2 HIV陽性者が受診可能な病院・クリニック情報を募集
 特定非営利活動法人 日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)は、HIV陽性者が通院可能な病院やクリニックに関する情報を全国から集めています。
 
 わが国のHIV診療は主にエイズ治療拠点病院で行われていますが、HIV陽性者が必要とする医療は、HIVに関連する疾患のみとは限りません。抗レトロウイルス療法により、長く生きていくことが可能になったということは、様々な病気やけがで治療を受ける機会もその分だけ増えることになります。「HIV陽性者は拠点病院で診てもらうことができる」といった認識が「拠点病院以外はHIV陽性者を治療する必要はない」といった誤解につながってしまうようなことが仮にあるとすると、せっかくの拠点病院体制の整備が、HIV陽性者に対しHIV関連疾患以外の治療の機会を閉ざしてしまうことにもなりかねません。この間の事情をJaNP+の情報募集の呼びかけ文は以下のように指摘しています。

 《HIV陽性者の多くは、HIV感染症に対する理解やプライバシー、差別的な対応、診療拒否などに対する不安があるために、なかなか近隣の病院やクリニックでは受診することができません。そこでジャンププラスでは、HIV陽性者が通院できる病院・クリニックの情報を、全国から募集しています》

 情報募集の詳細はJaNP+のサイトに掲載されています。
 http://www.janpplus.jp/project/information/


3 米国24都市におけるHIV異性間感染の特徴 MMWRが報告
 米疾病対策センター(CDC)が毎週発行している死亡疾病週報(MMWR)の2011年8月12日号に「エイズの有病率が高い米国の大都市圏24都市における2006-07年の異性愛者のHIV感染の特徴」というレポートが掲載されています。CDCの全米HIV行動サーベイランスシステムが実施した動向調査の結果をまとめたもので、《HIV陽性率は社会経済的地位(SES)に関係している》という結論を出しています。CDCによる簡単な紹介の日本語仮訳をHATプロジェクトのブログに掲載したので参考までにご覧ください。
 http://asajp.at.webry.info/201108/article_4.html

 《2006-07年にエイズの有病率が高い全米24都市の大都市圏で、HIVの異性間感染のリスクがある18-50歳を対象に調査を行った。対象となった1万4837人のうち31%は高校を卒業しておらず、36%は失業していた。そして73%が貧困レベル以下の年間世帯収入しか得ていなかった。HIVに感染していた人は、調査対象となった人全体の2%だった》

 調査対象は「異性愛者」なので、男性の同性間性行為や注射薬物使用など他のリスク行動をとっている可能性がある人は調査途中でも対象から外されているようですね。報告では調査結果から《高校を卒業していない、仕事に就いていない、年間世帯収入が9999ドル以下しかない》といったSESの低い人たちは他の要因についての補正をしたあとでもHIV陽性率が有意に高かったということです。この報告について、MMWRの編集者のノートは《エイズの有病率が高い大都市圏における異性間性感染の予防対策は、低所得層をターゲットにすべきだ》との見解を示しています。


4 釜山で第10回アジア太平洋地域エイズ国際会議
 「Diverse Voices, United Action(多様な意見、結束した行動)」をテーマにした第10回アジア太平洋地域エイズ国際会議(ICAAP10)は8月26日から30日まで韓国の釜山で開催。東アジアでは2005年7月の第7回神戸会議以来6年ぶりのICAAPです。

 アジア太平洋地域は世界人口の6割を占めており、この地域のHIV感染の拡大をいかに防ぐかは世界のエイズ対策の緊急の課題となっています。ただし、HIV陽性者やHIVの流行に影響を受けた人たちがエイズ対策に積極的に取り組む条件が整わない状態では、予防対策も成立しません。予防と支援がともに重要であることは、日本だけでなく、アジア太平洋地域の共通の課題というべきでしょうね。釜山会議のテーマが様々な立場の人の意見を尊重しつつ、結束した行動を呼びかけているのもこのためです。

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)のサイトには8月22日付でICAAP10が紹介されています。その日本語仮訳をHATプロジェクトのブログに掲載しました。
 http://asajp.at.webry.info/201108/article_6.html

 韓国のHIV/エイズの流行は日本と似ている面も多く、東アジアのエイズ対策という観点から今後、協力できる分野がかなりありそうですね。TOP-HAT News編集部からも釜山に取材記者を派遣していますので、次号では会議の模様をお伝えできると思います。ご期待ください。英文のICAAP10公式サイトはこちらです。
 http://www.icaap10.org/

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