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zoom RSS TOP-HAT News 第7号

<<   作成日時 : 2008/01/15 00:26   >>

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        第7号(2008年1月)
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 TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人AIDS&Society研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。

AIDS&Society研究会議 TOP-HAT News編集部

◆◇◆ 目次 ◇◆◇

・ 世界のHIV陽性者数は3320万人 国連が新たなHIV/エイズ推計を発表

・ 普遍的アクセスの実現にリーダーシップの持続を
   ピーター・ピオットUNAIDS事務局長の世界エイズデー・スピーチ

・ 国際保健協力が重要課題に TICAD、サミット

・ TICAD、サミット関連スケジュール

     ◇◆◇◆◇◆

◎ 世界のHIV陽性者数は3320万人 国連が新たなHIV/エイズ推計を発表

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)の「HIV/エイズ最新動向」2007年版が昨年11月21日付で発表されました。2006年版では3950万人だった世界のHIV陽性者数は、3320万人となっています。また、年間のHIV感染者数、エイズによる死者数も以下の表のように大幅に下方修正されています。

 HIV/エイズ最新推計    2007年版(2006年版)

HIV陽性者数         3320万人(3950万人)
年間新規HIV感染者数     250万人 (430万人)
エイズによる年間死者数      210万人 (290万人)

 UNAIDSによると、これは主にサハラ以南のアフリカ諸国やインドで推計の精度が大きく向上し、流行の現状がより正確に把握できるようになったためということです。つまり、エイズの流行はこれまで考えていたほどには大きくはなかったということになります。

 ただし、それでも年間で250万人がHIVに感染し、210万人がエイズで死亡しています。平均すると毎日5800人がエイズのために命を失い、それを上回る6800人がHIVに新たに感染していることになるのです。非常に厳しい流行であることに変わりはありません。

 報告書はこれまでのHIV感染の状況についても、新たな推計方法で計算し直しています。その結果、HIVの新規感染は1998年にピークに達し、以後は年々、わずかながら減少していると指摘しています。これは新しい傾向です。サハラ以南のアフリカの国々がエイズの流行と闘えるように国際社会が大きな努力を注いだ成果といえるでしょう。

しかし、ここで安心して努力の手をゆるめてしまえば、流行は再び拡大に転じることになります。日本をはじめとする東アジアの国々や旧ソ連諸国では流行は依然、拡大しているし、米国でも年間の新規感染者数は再び増加の傾向をたどろうとしているということです。希望はあっても楽観的になれる状態では決してありません。



◎普遍的アクセスの実現にリーダーシップの持続を
   世界エイズデーにおけるピーター・ピオットUNAIDS事務局長のスピーチ

 (解説)国連合同エイズ計画(UNAIDS)のピーター・ピオット事務局長がどのようなスピーチを行うのか。最新推計でエイズの流行がわずかながらも縮小に向かう傾向が見えてきたことが示された直後だっただけに、昨年12月1日の世界エイズデーでは、この点が注目されました。ピオット氏はスピーチの中で「まだ先は長い」と述べて、安易な楽観論をいましめ、いまなお人類が非常に大きな危機に直面していることを改めて強調しました。また、普遍的アクセス実現の必要性と、その実現に向けた政治のリーダーシップ、および政治以外のさまざまな分野におけるリーダーシップがいまこそ重要であることを力説しています。以下、ピオット氏のスピーチの邦訳です。

 今日は世界中で何百万人もの人が20回目の世界エイズデーに注目しています。エイズについて考えるのは1年でこの日だけという人もいるでしょう。しかし、日々、エイズに直面している人もたくさんいます。

 世界保健機関(WHO)がすべての人に向けて「世界全体での闘いに加わろう」と呼びかけた1988年の第1回世界エイズデー以来、エイズは私たちの時代の大きな課題の一つになりました。

 流行は世界に広がり、女性の感染が増えています。1988年には報告件数が最も多かったのは依然、米国だったし、ほとんどが男性でした。現在はどこの国でもHIV感染は存在しています。そしてHIV陽性者の半数は女性です。

 対策も世界規模になりました。国連加盟国は昨年、HIV予防、治療、ケア、支援の普遍的アクセスに向けて、対策の規模を大きく拡大することを約束しました。途上国で現在、250万人以上が延命効果のある抗レトロウイルス治療を受けています。多くの国でHIVの新規感染が減りつつあります。

 いま問題となっているのは、エイズを政策課題のトップに位置づけ、国レベルおよび地方レベルでの対策を促進するため、こうしたリーダーシップを持続させることができるかどうかです。いかなるかたちにせよ、リーダーシップの後退は致命的です。世界が行動をとるまでにこれほど長く時間がかかってしまったために、エイズの流行は世界規模に拡大しました。そして、成果があがり始めているといっても、まだまだ先は長いのです。

 エイズ対策に必要な資金の不足はいまなお深刻であり、エイズを取り巻く偏見と差別は広がり続けています。このため、抗レトロウイルス治療が必要な人の3分の2は治療へのアクセスが得られていません。HIV感染のリスクに曝されやすい立場の人で、自らの感染を防ぐ手段が得られるのは10人に1人にも満たない状態です。

 リーダーシップの持続とエイズ対策の促進は単に政治家だけの課題ではありません。宗教界や地域、若者、議会の指導者、企業経営者、労働組合の指導者なども含まれます。HIV陽性者とその家族や友人も含まれるのです。あなたと私もです。つまり、偏見と差別をなくし、エイズと闘うために、より多くの資金を確保できるようにすることを求めている私たちすべてが含まれるということです。

 そして、私たちすべてが毎日、エイズに焦点をあてる必要があります。そうならなければ、HIV予防、治療、ケア、支援の普遍的アクセスの達成を期待することはできないでしょう。



◎ 国際保健協力が重要課題に TICAD、サミット

 2008年は5月に第4回アフリカ開発会議(TICADW、横浜市)、7月に北海道洞爺湖サミットが開かれます。日本がサミットの議長国になるのは2000年の九州沖縄サミット以来8年ぶり。高村正彦外相は昨年11月25日、東京都内で政策演説を行い、国際保健協力をTICAD、サミットの議題としてとりあげることを明らかにしました。地球環境問題と並んで、感染症対策を含む国際保健が重要議題として浮上したことは日本にとって非常に大きな意味があります。

 日本は前回、議長国だった九州沖縄サミットで、エイズを中心にした地球規模の感染症対策を重要議題とし、途上国が感染症と闘えるようにするための「新たな追加的資金」の必要性を各国首脳に呼びかけ、あわせて5年間で30億ドルの貢献を約束する沖縄感染症対策イニシアティブ(IDI)を発表しました。このことは2002年1月に発足し、世界の感染症対策の大きな推進力となった世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)の最初のコンセプトを作った提案として国際的に高く評価されています。

残念ながら、その後のODA(政府開発援助)削減の影響もあり、日本の存在感にはややかげりは見えているとはいえ、21世紀を切り開く感染症分野の主導理念を提示したことはいまなお、強く印象に残っています。そのいわば残像とともに、途上国からも他の先進諸国の感染症対策のNGOからも、洞爺湖では今度はどのような提案を用意しているのかと熱い期待を寄せられていることは、日本外交にとって重荷というよりもむしろ、貴重な財産というべきでしょう。高村演説はまさにそうした国際的な期待を担い、日本が貴重な財産を生かして積極的に国際保健分野における指導力を発揮する意思を示したものと受け止められています。

 保健分野は日本が長い年月をかけて母子保健などで輝かしい成果を収めた分野であり、その経験を途上国のために役立てることは、ねじれ国会という変則的な政局のもとにあっても国民世論の支持を得やすいテーマであるだけに、政府としても思い切った提案が可能だとえそうです。新たなイニシアティブの中身はまだ、明らかにされていませんが、今後のTICAD、サミットの準備プロセスは、そうした観点から大いに注目されます。



◎ TICAD、サミット関連スケジュール

1月 23〜28日 世界経済フォーラム ダボス  
2月    16日 世界保健サミット 東京
3月14〜16日 G20(気候変動) 千葉 
4月 5〜 6日 開発大臣会合 東京
5月11〜13日 労働大臣会合 新潟
   24〜26日 環境大臣会合 神戸
   28〜30日 TICADW 横浜 
6月 7〜 8日 エネルギー大臣会合 青森
   11〜13日 司法・内務大臣会合 東京
   13〜14日 財務大臣会合 大阪
   26〜27日 外務大臣会合 京都

7月 7〜 9日 北海道洞爺湖サミット

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