世界メディア・エイズ計画(GMAI)

(解説) GMAIは国連が世界のマスメディアに呼びかけて作られました。地球規模のエイズ対策を推進していくためにメディア業界の力を借りようというもので、参加メディアはテレビが中心のようです。マスメディアは情報を多数の人々に広く伝える機能を持っています。また、一方でメディアが誤解や偏見を広げることも、残念ながら、さまざまな場面であります。正確な情報を多くの人に伝え、理解を広げていくとともに、誤解や偏見を取り除くことが、エイズ対策の大きな課題である以上、国連がマスメディアに対し、エイズ対策への協力を求め、その機能を最大限、活用しようと考えるのは当然でしょう。メディア側も協力にやぶさかではないのでしょうが、マスメディアは国際機関や政府機関の広報の伝達のみを役割として存在しているわけではありません。協力によって、マスメディアが本来、果たすべきの機能を果たせなくなる恐れもないわけではありません。こうしたイニシアティブの中では、マスメディアがなしうること、なすべきこと、なすべきではないことを明確にしていく作業も必要になります。とりあえずUNAIDSのウエブサイトから計画の概要を紹介します。



世界を結ぶエイズ対策
   世界メディア・エイズ計画

世界メディア・エイズ計画(GMAI)は2004年1月、コフィ・アナン国連事務総長の提唱により、国連広報局(UNDPI)、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、カイザー・ファミリー財団など国連内外の設立パートナーが集まり、発足した。この計画の目標は世界のメディア産業がエイズ対策に積極的に取り組むよう促すことにある。その目標を達成するため、プログラム(連続ドラマ、トークショー、ニュース、電話トーク番組、公共サービス広報など)の中にHIVに関するメッセージを組み込むようメディアの指導者の約束を取り付ける、HIV/エイズを取り上げる放送時間枠やページを確保する、スタッフ向けのHIV指針を作り、研修を行なう、これらの約束を果たすための担当部局を公式に設けるなどの戦略を打ち出している。

 GMAIは発足以来、メディアの指導者、プロデューサーらによる会議を11回開催し、62カ国から100社以上がこの計画に参加している。カイザー・ファミリー財団、UNAIDS、UNDPI、MTVは中でも、メディア産業が積極的に取り組むことを促すための重要なパートナーとなっている。

 2005年には、メディア業界が国連事務総長に対し、18カ月以内に進捗状況を報告することが公式に決まった。

GMAIリーダーシップ委員会
 2005年4月MTVネットワークの副会長で、UNAIDSの親善大使であるビル・ローディがGMAIリーダーシップ委員会の委員長に任命された。世界的な関与、効果の最大化、資金確保、関係の深化の4点を重点事項としている。

 ビル・ローディ委員長のもと、リーダーシップ委員会の委員は以下のようになっている。
・フレッド・コーヘン(国際テレビ芸術科学アカデミー議長)
 ・アレクサンダー・M・ディバル(ロシア・ガスプロム・メディア最高経営責任者兼会長)
 ・ダリ・ムポフ(南アフリカ放送グループ最高経営責任者)
 ・リチャード・サムブルック(BBC世界サービス・ニュース部門ディレクター)
 ・K.S.サルマ(インド・プラサル・バラチ放送最高経営責任者)
 ・アマウリ・ソアーズ(ブラジル・グロボ・インターナショナル最高経営責任者)
 (他にアジアからの代表を任命予定)

 リーダーシップ委員会のメンバーはそれぞれの分野でGMAIの目標を実現するために活動する。この活動には新たな計画の策定やエイズに関する問題を取り上げるための地域内メディアの関与を促すことなどが含まれる。

グローバル・エンゲージメント(世界的な関与)
 GMAI発足以来、メディア業界はエイズに関し、以下のような成果をあげている。
 ・ロシアのメディア指導者によるサミットが開かれ、ロシア全土にまたがる啓発キャンペーンの実施が決まった。HIV/エイズと闘うためのロシア・メディア・パートナーシップ(RMP)にはGazprom-Media、Prof-Media、ROL、STS、RIA Novosti、SK Pressなどが入っている。RMPは2004年10月、ロシア初の全国的、業界横断的な複数年のHIV/エイズ啓発キャンペーン計画をスタートさせた。
 ・インド・メディア指導者サミットが25人のメディア首脳を集めて開かれた。Dainik Jagran、Hindustan Times、MTV、NDTV、Prasar Bharati、SET India、Star TV、SUN TV、The Hindu and Zee TVなどが参加したサミットでは新たな声明が発表された。この結果、インドでは全国的啓発キャンペーンが行なわれている。
 ・ユーラシア・メディア指導者サミットとThe Elena Franchuk Foundationはウクライナで2005年のHIV/エイズ啓発・予防年間キャンペーンの実施を発表した。全国の多数のテレビ、ラジオ、印刷メディアなどでHIV/エイズ公共広告が登場した。
・国際メディア指導者サミットが Cannesで開かれ、計画の進展状況を検証するとともに、世界メディア・エイズ計画に対し定期的に国連事務総長に報告書を提出することを求めた。
 ・メディア企業35社から100人以上のクリエーティブ、プログラミング・ディレクターが集まり、第1回世界クリエーティブ会議が開かれ、メディアをエイズとの闘いにより効果的に活用するための戦略を話し合った。
 ・世界の代表的な公共放送の首脳がエイズとの闘いにそれぞれの能力を提供することを約束した。
 ・アジア太平洋地域の14の全国放送企業が世界エイズデーに放送を行なうためのエイズ共同制作計画を発足させた。
 ・世界基金とVH1は、エイズとの闘いに関心を高め、行動に移すための複数年のパートナーシップを結び、協力している。世界基金がパートナーとしてメディア企業と協力する最初のケースである。米国内で5つの公共広告が放映された。
 ・HIV/エイズと闘うための新たなアフリカ放送メディア・パートナーシップがアフリカの20カ国以上の放送局の代表が集まり発足した。
・東欧、ユーラシア地域のメディア指導者によるサミットがキエフとモスクワでそれぞれ開かれた。

(英文は http://www.unaids.org/en/MediaCentre/MediaAIDSResponse/gmai.asp )

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