新たなデータは中国のエイズの流行が拡大していることを示している。

(解説)中国のHIV陽性者数について中国政府とUNAIDS、WHOによる最新推計が発表されました。UNAIDSのプレス・ステートメントです。現在のHIV陽性者数は推計65万人だそうです。発表の中でも触れていますが、2年前の推計値(84万人)よりも減っているのは、実際の感染が減ったからではなく、推計の精度が増したからだいうことです。にわかには信じがたいという印象です。これが一応、公式発表ですが、額面どおり受け止められるものなのか、中国の事情に詳しい疫学の専門家からコメントをいただきたいところです。


新たなデータは中国のエイズの流行が拡大していることを示している。
      http://data.unaids.org/Media/Press-Releases03/PR_chia_060125_en.pdf

【北京 2006年1月25日】 中国保健省と国連合同エイズ計画(UNAIDS)、世界保健機関(WHO)が25日に発表した報告書によると、中国では2005年のHIV新規感染は推定7万件で、エイズの流行が緩和されている兆候はまったく見られない。

 最新のデータでは、中国のHIV陽性者数は現在、65万人(54万-76万人)で、HIV陽性率は0.05%と推定されている。

 UNAIDSとWHOは、中国のHIV陽性率が低下していないことを強調している。2003年時点の推定陽性者数が84万人(65万-102万人)だったのに、2005年が65万人(54万-76万人)に減っているのは、HIVデータの収集能力の改善、および薬物使用者、セックスワーカーなど感染の最も高いリスクにさらされている人々に関する推計が向上したからである。

 UNAIDSとWHOは2005年の全国推計の見直しに使われた方法は適切だったと考えている。中国はここ数年、サーベイランス・システムを拡大、充実させており、2003年には194拠点だったサイトが2005年には329拠点に増えている。また、カバー対象となる人口層も拡大している。人口規模推計、特別調査、行動学的サーベイランスなどによるさらに多くの情報源の確保が現在、検討されている。

 新たな数字が、HIV感染は拡大を続けているという事実を隠すようなことがあってはならない。新規感染は年間7万人(6万-8万人)に達している。感染のリスクにさらされている集団に関するより詳しいデータと推計方法を用いて2003年の数字を再計算すれば増加傾向は明確になるだろう。満足できる理由がないことは明らかである。中国における感染の拡大に歯止めをかけ、全体の陽性率を低い状態で保つには、予防対策の強化が必要である。

 HIV感染経路で最も多いのは薬物注射使用と売春で、約80%を占めている。中国中部地域を除けば、中国全土でエイズの流行は2年前に考えられていたのと同等か、それ以上に深刻である。中国中部の場合、売血の際の衛生管理の悪さによる感染が、以前は過大に推計されていた可能性がある。

 今回の報告書は中国のHIV陽性者数の新たな推計を提供している。また、推計の背景説明として、対策の現状および将来展望についても示している。

UNAIDSとWHOは、中国政府に対し、モニタリング・システムを改善し、流行をより正確に理解、把握すること、推計の結果を啓発活動に活用し、社会に関心を高めること、全国的でさらにHIVの予防、治療、ケアのプログラムの規模を拡大するための支援を行なうことなどを求めている。中国はエイズの流行のサーベイランスとモニタリングに関して引き続き課題を抱えており、この分野の改善が将来、なされなければならない。

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