世界エイズデーのためのメッセージ

(解説)12月1日の世界エイズデーにあわせて発表されたUNAIDSのピーター・ピオット事務局長のメッセージ。世界はこれまで通りのペースで対策を続け、HIV/エイズの流行の拡大を許すのか、予防、治療、ケアの包括的プログラムの規模を大幅に拡大して流れを変えるのか、その選択点に立っていると訴えています。
世界のHIV/エイズの流行の最新推計はエイズ予防財団のウエブサイト
  http://api-net.jfap.or.jp/siryou/worldnow/2005/2005.htm
 で見ることができます。



世界エイズデーのためのメッセージ
            2005年12月1日
  ピーター・ピオット  UNAIDS(国連合同エイズ計画)事務局長

 18回目の世界エイズデーにあたり、地球規模のエイズ対策で世界は重大な選択を迫られています。HIV感染者およびエイズによる死者は一貫して増加を続けてきました。とくに女性、少女の増加は顕著です。これまでの対策を継続し、今後も流行の拡大のペースに追いつけないでいることは可能です。
 
 そうではなく、エイズの流行をかつてない地球規模の脅威として認識し、それに見合ったかつてない対応で臨むこともできます。

 最新の世界推計にはいくつかの希望の兆候がみえます。ケニヤやジンバブエ、そしてバハマ、バルバドス、バミューダ、ドミニカ共和国、ハイチといったカリブ諸国では、成人のHIV陽性率が下がっています。それには、コンドームを使用し、最初の性体験の年齢を遅らせ、性交渉の相手を減らすといった行動変容が大きな役割を果たしています。しかし、世界全体で見ると、エイズの流行は拡大を続けています。2005年の世界のHIV陽性者数は推定4030万人で、これまでで最も多くなっています。そしてそのほぼ半数が女性です。

 ほぼ25年に及ぶエイズの流行の経験から学んだ教訓ははっきりしています。HIV予防に対する投資は新規感染のサイクルに歯止めをかけてきました。HIVの治療とケアに対する投資は、人々がより長く、より良く、より生産的に生きていくことを可能にしました。こうした投資によって各国はエイズの流行の拡大を縮小に転じることができます。

 今年9月にニューヨークで開催された世界サミットでは、国連の全加盟国が、2010年までに必要な人すべてに対する治療のユニバーサル・アクセスというゴールの達成に可能な限り近づくためのHIV予防、治療、ケア対策のパッケージを策定し、実行することを約束しました。予防、治療、ケアの包括的プログラムが効果をあげるには、必要とする人すべてが恩恵を受けられるよう大幅なプログラムの規模拡大が必要です。

 将来の世代がエイズなしに生きていけるようにするには、私たちがいま、もっと努力をしなければなりません。エイズのような前例のない危機では、いかなる闘いの現場も無視することはできません。女性がコントロールできる予防の手段、新たな治療法、HIVワクチンなどの開発を促進させるためには、あらゆる努力を傾ける必要があります。そして、ジェンダーや所得格差を含め、ウイルスを広げるもとになるより深い要因にも取り組まなければなりません。

 世界エイズキャンペーンは「ストップ・エイズ 約束を果たそう」を新たなテーマに選びました。エイズと闘うために必要なかつてない対策をとるための約束です。資金および必要なすべての人に対する効果的な予防、治療、ケアのサービスの提供は守るべき約束のひとつです。言い訳はできません。
 

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