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zoom RSS TOP-HAT News 第103号(2017年3月)

<<   作成日時 : 2017/04/02 10:42   >>

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TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)
        第103号(2017年3月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに HIVcheckをチェックする

2 SH外来開設 国立国際医療研究センター

3 TRP2017レインボーウィーク

4 「つながる、ひろがる、わかちあう」AIDS文化フォーラムin横浜 報告書

5 グローバルファンド次期事務局長選出、仕切り直し

◇◆◇◆◇◆

1 はじめに HIVcheckをチェックする
 医療機関とNGOが協力して検査の普及に取り組んできた「HIVchek」の研究結果報告がコミュニティセンターaktaの公式サイトに掲載されています。
 http://akta.jp/information/788/

 この研究は、国立国際医療研究センターの国際医療研究開発費を受け、2015年にスタートしています。その年の8月から翌16年12月末までのほぼ1年半にわたって東京・新宿2丁目にあるコミュニティセンターaktaでHIV検査キットを配布し、MSM(男性とセックスをする男性)を対象にウェブサイトなどで検査を呼びかけました。
わが国のHIV感染報告の圧倒的多数を占めるのは男性同性間の性感染であり、予防対策の観点からはMSMコミュニティのHIV陽性率を把握する必要がある。その把握に向けたシステムを構築し、あわせてMSM層の検査普及を進めていくことが研究の目的だったようです。
もちろん、そのためにはこれまで検査を受けなかった人、検査を受けにくいと感じていた人が検査を受けてみようと思えるような条件を整えていかなければなりません。また、HIV感染に関連する様々な相談に応じ、検査で陽性と判明した人には安心して治療を受けられるようにする。そうした仕組みも必要です。
このため研究は設計段階で、akta、ぷれいす東京という2つの特定非営利活動法人と国立国際医療研究センターのエイズ治療・研究開発センター(ACC)のスタッフが十分な打ち合わせを行い、プログラムの実施もNGOと医療機関との緊密な連携のもとに進められました。受検者から見ると「HIVcheck」は次のような流れになります。
1. 啓発によりHIVcheckを知る
2. aktaでHIV検査キットを受け取る
3. 自己穿刺血の採取
4. エイズ治療研究センターへ「ろ紙」を送付
5. 専用ウェブサイトで検査結果閲覧
6. 「確認検査が必要」な場合は医療機関を予約し、確認検査、受診

 検査キットは基本的に毎週木曜の19時〜22時に配布しました。その時間帯には、ぷれいす東京の相談員が派遣され、相談を希望する人を対象に対面相談も行っています。対象となる年齢層の違いを考慮し、新宿以外に上野でも3回、出張配布が実施されています。 
研究の結果はaktaのサイトで詳しく報告されているので、詳細はそちらでご覧いただくとして、ここでは概要のそのまた概要だけ紹介しましょう。
期間中のHIV検査キットの配布数は1702件で、そのうちの82.2%にあたる1399件の「ろ紙」が今年2月までに回収されACCのラボで検査を行っています。結果は陰性1354件、判定不能11件、陽性34件でした。判定不能は「ろ紙」の血液量が少なかったために判定が困難だったようです。この点はキットに改善の余地がありそうです。
同じ人が複数回、受検しているケースもあるので、この点を考慮すると推定受検者数は1119人になります。陽性は34件だったので、推定陽性率は3.04%。あくまで今回は、という限定的な意味での3.04%ということで、言及には慎重にならざるを得ませんが、それでも新宿を中心にした首都圏MSM層の陽性率を推測する一定の目安にはなりそうです。
aktaスタッフによると開館時間直後に訪れて雑誌などを読みながら過ごし、閉館時間の間際になってようやく検査キットをもらって帰るというケースもあったそうです。HIV検査を受けることへの逡巡が人によってはそれほどに強いことを示すエピソードでしょう。検査をためらっていた人にとっては、HIVcheckの手法が一歩を踏み出す機会になったことも推測できます。
性的少数者のためのコミュニティセンターという場が、aktaのようなかたちで存在していたこと。これが今回の研究の前提条件でもありました。少し堅めに表現すれば「支援の基盤整備が予防としての検査や治療につながる」ともいえそうです。
研究は2016年度でいったん終了しました。しかし、せっかくの試みも「研究しました。一定の成果がありました」という報告で終わってしまうのでは意味がありません。
研究ベースでの継続や事業としての持続的な展開が可能になるには、これからもさまざまな工夫が必要になります。幸いにして医療、NGOの双方が一定の成功体験を得たことで、関係者間の継続への士気は高く、この点にも大いに期待できそうです。



2 SH外来開設 国立国際医療研究センター
 HIVcheckに関連する新たな動きとして、国立国際医療研究センターに今年1月からSH外来(16歳以上のHIV陰性ゲイ・バイセクシュアル男性を対象に性感染症の検査と治療を行う外来)が開設されました。
《病気になったら病院に行くという、これまでの性感染症外来と異なり、定期的に自分の体をチェックしながらSexual Healthを維持していくという、全く新しい発想の外来です》
 この外来では《性感染症とHIVのリスクを明らかにする事を目的とした研究》も実施しており、ほぼ3カ月ごとにHIV、梅毒、肛門の淋菌とクラミジアの検査を受ける研究参加者も募集しています。詳しくはHIVcheckのサイトの下記ページをご覧下さい。
 https://hivcheck.jp/news/event/166/



3 TRP2017レインボーウィーク
 東京レインボープライド(TRP)2017のレインボーウィークは4月29日(土)から5月7日(日)まで9日間にわたって実施されます。期間中のイベント予定はTRP公式サイトでご覧下さい。
 http://tokyorainbowpride.com/
 東京都代々木公園イベント広場&野外ステージで開催されるフェスタは5月6日、パレードは最終日の5月7日です。



4 「つながる、ひろがる、わかちあう」AIDS文化フォーラムin横浜 報告書
 昨年8月に開催された第23回AIDS文化フォーラムin横浜の報告書PDF版が公式サイトにアップされました。
http://www.yokohamaymca.org/AIDS/01/kako.htm
《オープニングでは「自立は、依存先を増やすこと」「希望は、絶望をわかちあうこと」というメッセージを発信している東京大学で当事者研究を行い、自らも脳性まひ障害のある熊谷晋一郎さん、自らもゲイで当事者支援を行うドントウォーリー副代表の谷山廣さんが登壇し、「つながる、ひろがる、わかちあう」ことの重要性や、そのような社会の実現、実現するための現在の課題などについて、ともに考える時間となりました》



5 グローバルファンド次期事務局長選出、仕切り直し
 今年5月末に退任する世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のマーク・ダイブル事務局長の後任選びが難航しています。2月27日の理事会で決定する予定でしたが、最終候補3人のうち1人が辞退し、残る2候補からは選出できないとの結論になりました。
http://fgfj.jcie.or.jp/topics/2017-03-06_edelection
 選考をやり直し、今年後半に選出する方針で、それまではマライケ・ヴェインロクス官房長が事務局長代行を務めます。

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