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zoom RSS TOP-HAT News第82号(2015年6月)

<<   作成日時 : 2015/08/11 12:04   >>

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TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)
        第82号(2015年6月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに 気になる20代の新規HIV感染報告

2  FM OSAKAで『LOVE+RED』スタート

3 2030年のエイズ流行終結を目指し、責任の共有と世界の連帯を 国連事務総長報告

◇◆◇◆◇◆

1 はじめに 気になる20代の新規HIV感染報告

 2014年の年間新規HIV感染者・エイズ患者報告数の確定値が5月27日、厚生労働省エイズ動向委員会から発表されました。

 ・新規HIV感染者報告数 1091件(1075件) 過去3位
・新規エイズ患者報告数   455件( 445件) 過去4位
 ・患者・感染者報告合計  1546件(1520件) 過去3位

()内は2月に発表されている速報値です。2014年は患者報告で10件、感染者報告で16件、合計すると26件、確定値の方が増えています。

 患者・感染者報告の合計は過去最多だった2013年の1590件に比べると、44件減。ただし、年間報告が1500件前後で、「高止まりのまま横ばい」という傾向は2007年以降8年連続で続いています。

 感染経路別では、男性の同性間の性感染が最も多く、新規HIV感染報告の約72%(789件)、新規エイズ患者報告の57%(258件)を占めています。また、今回の報告は、全体としては過去3位ですが、20代は349人で、国内のエイズ統計を取り始めた1985年以降で最多となっています。

 あくまで報告からの推測ですが、10代後半から20代にかけて、性に関する行動が活発になる年齢層の人たちに、HIVの性感染予防に関する情報があまり届いていないと考えておく必要がありそうです。同時に、どこで最も多く感染が起きているのかということを重視すれば、国内では感染症法のエイズ予防指針で「特別な配慮」が必要とされている「個別施策層」の中でもとくに、男性とセックスをする男性(MSM)に対策の焦点をあてるべきでしょう。

 参考までにエイズ予防指針で「個別施策層」とされているのは次のカテゴリーの人たちです。
(1) 性に関する意思決定や行動選択に係る能力の形成過程にある青少年
(2) 言語的障壁や文化的障壁のある外国人
(3) 性的指向の側面で配慮の必要な男性間で性行為を行う者
(4) 性風俗産業の従事者及び利用者
(5) 静注薬物使用者を含む薬物乱用者

 5つの層はそれぞれ独立に存在しているわけではなく、重なっている部分もあります。つまり、感染報告の動向も合わせて考えれば、たとえば同性愛者である青少年層には、とくに性および性感染症に関する情報が安心して得られる環境を整えることが、現在のわが国のHIV/エイズ対策の重要な課題と言うべきでしょう。

 感染の最も高いリスクにさらされている人たちが、安心して、あるいは自らの意思で積極的に検査を受けてみようと思えるような雰囲気を醸成していく。遠回りのようでいてもそれがHIV感染の予防対策にとっては基本であり、最も有効な方法でもあります。HIV/エイズ対策の中で、予防と支援の両立が指摘されてきたのもそのためでした。

報告が示唆する国内の感染動向を考えるなら、(1)HIV/エイズ対策は10代、20代で、男性と性行為をする男性でもある個別施策層の人たちに必要な情報を届けられるような施策を進めること、(2)そうした施策に対する支持を広く社会から得られるようなかたちで啓発の努力を続けること、つまり個別施策層と社会一般の両者を対象にした対策をバランス良く進めていく必要があります。

実はそうした努力はすでに現場レベルで続けられており、だからこそ2000年代の中盤以降、わが国の新規HIV感染者・エイズ患者報告の急激な増加を抑え、何とか年間1500件前後で横ばいの状態が維持できている。現状はそう見ることもできます。HIVの感染が国内で再び拡大に転じる懸念があるとしたら、そうした実績に対する評価を踏まえつつ、これからの対策を考えていく必要がありそうです。

 エイズ動向委員会の報告は、API-Net(エイズ予防情報ネット)のウェブサイトで観ることができます。
 http://api-net.jfap.or.jp/status/index.html



2 FM OSAKAで『LOVE+RED』スタート

 HIV/エイズ啓発のラジオ番組『LOVE+RED』が FM OSAKAでスタートしました。毎週土曜日の午後9時〜9時半の放送です。大阪地区以外の方もポッドキャストで聴くことができるので、『LOVE+RED』の公式サイトをご覧下さい。
 http://lovered.jp/

 公式サイトにはHIV基礎講座や国立病院機構大阪医療センターHIV/AIDS先端医療開発センターの白阪琢磨センター長監修のHIV/AIDS理解度チェックもアップされています。

 この番組は、厚生労働科学研究費補助金エイズ対策研究事業「HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究」(課題克服班)のもとで、『メディアを用いた効果的な啓発手法の開発』として実施されています。


3 2030年のエイズ流行終結を目指し、責任の共有と世界の連帯を 国連事務総長報告

 世界のエイズ対策の現状について、国連の潘基文事務総長の報告書『エイズ対策の未来:過去の成果を踏まえ、2030年のエイズ流行終結に向け、さらに努力しよう』が国連総会に提出されました。

 この報告書は2001年6月の国連エイズ特別総会(UNGASS)で採択されたコミットメント宣言、および2006年6月、2011年11月に開かれたフォローアップの会合の採択文書で示された2015年までの実施状況を確認するため、事務総長が毎年、総会に提出しています。

 今年はその最終年ですが、国連合同エイズ計画(UNAIDS)はすでに、その先の「2030年までに公衆衛生の脅威としてのエイズ流行終結を目指す」という大目標を掲げています。したがって今年の事務総長報告も「いままでよくがんばってきたけれど、まだまだ次の目標への道は険しい。気を緩めずにがんばりましょう」といった内容になっています。

 「またですか・・・」といった気分にならないこともないのですが、HIV/エイズ対策には息の長い努力が必要です。したがって、この時期に当然、必要な指摘でもあります。UNAIDSによると、6月9日にニューヨークの国連本部で開かれた総会会合では、各国から報告書が歓迎されたということです。その会合の紹介文、および報告書冒頭の要旨部分は、日本語仮訳でHATプロジェクトのブログに掲載されています。

《第69回国連総会HIV/エイズに関するコミットメント宣言、政治宣言の実施状況事務総長報告書 サマリー》
http://asajp.at.webry.info/201506/article_4.html
《2030年のエイズ流行終結を目指し、責任の共有と世界の連帯を 第69回国連総会が呼びかけ》
 http://asajp.at.webry.info/201506/article_3.html



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