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zoom RSS UNAIDSが報告書『いかにしてエイズはすべてを変えたのか 』を発表 その3

<<   作成日時 : 2015/07/21 15:55   >>

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知識がアクセスを保証する
 『いかにしてエイズはすべてを変えたのか』は、HIV感染を初めて知った人の治療へのアクセスに関し、有望な新情報も紹介している。感染を知った人の約75%が抗レトロウイルス治療を始めているのだ。つまり、大多数の人は進んで治療を求め、HIV感染を知ればアクセスを確保しようとすることを示している。

 これはHIV検査の拡大を急がなければならないということでもある。2014年時点で、世界のHIV陽性者3690万人のうち、検査で自分のHIV感染していることを知っている人は54%(1980万人)にとどまっているのだ。

コストではなく、投資である
 『いかにしてエイズはすべてを変えたのか』はHIV対策の大きな成果の一つとして、経済的影響の大きさを示し、今後数年にわたってその成果は続くとしている。

 「世界は年間の投資額を何百万ドル単位から、何十億ドル単位へと拡大してきた。その投資が現在、1ドルにつき17ドルのリターンをもたらしている」とシディベ事務局長は指摘する。「いま先行投資を行い、今後5年間の対策を加速させれば、エイズの流行を2030年に終結に導くことができるだろう」

 エイズ対策には2000年以降、1870億ドルが投資されてきた。そのうち900億ドルは各国の国内資金である。2014年にはエイズ対策への投資の約57%が国内の投資資金でまかなわれていた。75%以上を国内予算で対応している国も50カ国ある。各国の自立に向けた大きな成果である。

 米国はエイズ対策に590億ドル以上の投資を行い、国際的資金の最大の拠出者となっている。世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)のエイズプログラムへの投資は年間40億ドル近く、2002年の創設以来すでに157億ドルを超える支出を行ってきた。

 報告書はまた、今後5年が重要なことも示している。壊れやすい窓のような危うさはあるが、2020年までの5年間に先行投資を惜しまなければ、2030年にはHIV新規感染を89%、エイズ関連の死亡も81%減らせるのだ。

 現在のエイズ対策への投資は年間約220億ドルである。2020年までの高速対応目標の必要額は年間319億ドルなので、さらに毎年8〜12億ドルの上積みが必要だ。その後の資金需要は継続的に減少し、2030年には年間293億ドル、その先はさらに減っていくことになる。この投資によりもたらされる利益は3兆2000億ドルを超え、2030年を遙かに超えた先まで続くことになる。

 報告書は国際援助資金、とりわけ低所得国、および下位中所得国向けの短期の援助資金の重要性を力説している。長期にわたる持続的な資金を確保するまでのつなぎが必要なのだ。サハラ以南のアフリカには世界的なエイズ資金が最も必要になるだろう。2020年には158億ドルが必要だ。


先行する国々が結果を生み出してきた
 国内の流行に急速かつ強力に対応した結果、目覚ましい成果を残してきた国がある。ジンバブエでは1980年当時の平均寿命は60歳前後だった。MDGsが設定された2000年にはそれが44歳にまで低下していた。エイズで大きな打撃を受けていたからだ。しかし、2013年には再び60歳にまで戻っている。HIVの新規感染が減り、抗レトロウイルス治療へのアクセスは拡大したからだ。

 エチオピアではとりわけエイズ対策の効果が大きかった。2000年には7万3000人がエイズ関連の病気で死亡していた。政府の集中的な対策により、年間の死者数はピークだった2005年から2014年までの間に71%減少している。

セネガルは世界でも最も早い段階から大きな成果を収めてきた。新規HIV感染は2000年以降87%以上減少している。同様にタイでは新規HIV感染が71%減り、エイズ関連の死者は64%減少した。

 南アフリカはこの10年で平均寿命の低下を取り戻してきた。抗レトロウイルス治療のアクセスを大幅に拡大し、2005年には51歳だった平均寿命が2014年末には61歳に伸びている。南アフリカでは現在、310万人以上が抗レトロウイルイス治療を受けており、世界最大の治療プログラムとなっている。費用はほぼ国内資金でまかなわれ、過去5年だけでも年間のエイズ関連の死者は58%減少している。


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