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zoom RSS UNAIDSが報告書『いかにしてエイズはすべてを変えたのか 』を発表 その2

<<   作成日時 : 2015/07/21 15:50   >>

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新規HIV感染
 2000年に入って、エイズは世界の指導者からようやく深刻に受け止められるようになった。先見の明のある指導者たちが集まり、歴史を生み出すために対応したのだ。2000年から2014年の間に年間の新規HIV感染は310万人から200万人に減っている。減少率は35%である。世界が何もせず、HIV感染が広がるのにまかせていたら、2014年時点の年間新規感染者数は600万人前後に達していただろう。

 報告書によると、2014年には、世界のHIV陽性者の83%を占める83カ国で、HIVの新規感染は拡大に歯止めがかかったか、減少したかのどちらかにこぎつけている。深刻な流行を抱えるインド、ケニア、モザンビーク、南アフリカ、ジンバブエといった国々もその中に含まれている。

 「HIV陽性の母親として、子供がHIVに感染しないで生まれてくるよう、できることはすべてやりました」とエチオピアHIV陽性者コミュニティのアビヨット・ゴダナさんは話す。「夫もエイズ終結という私の考えに共鳴し、希望を失わないよう力を合わせています。私たちの2人の子供もエイズフリー・ジェネレーションの一員です。この希望を引き継いでくれるでしょう」。エチオピアは子供の新規HIV感染予防に大きな成果をあげてきた。2000年には年間約3万6000人の子供が感染していたが、2014年には4800人と87%も減少している。母子感染予防のための抗レトロウイルス治療の普及率が73%に達しているからだ。

 子供の新規感染予防はエイズ対策の最も大きな成果の一つである。2000年には約52万人の子供が新たにHIVに感染していた。抗レトロウイルス治療を受けることもできず、多数の子供が死んでいった。こうした不公正を世界が無視することはできない。HIVに感染した妊婦に母子感染予防のための治療薬を提供することは世界の優先課題となった。

 前例のない行動が結果を残した。2000年から2014年までの間に、HIV陽性の妊婦の抗レトロウイルス治療カバー率は73%に上昇し、子供のHIV感染は58%減少した。

 UNAIDSの推計では、2014年時点で子供のHIV新規感染が年間50件以下の国は世界で85カ国に達している。2015年にはキューバがWHOから子供の新規HIV感染が実質的になくなった最初の国として承認された。


エイズ関連の死者
 二番目に、MDGs6達成を示す重要な指標は、エイズ関連の死亡の拡大に歯止めをかけ、減少に転じたことだ。2000年当時、エイズは死の宣告だった。HIVに感染した人は、その後、何年かしか生きられず、HIVに感染して生まれた子供の大多数は5歳の誕生日を迎える前に死んでいった。

 不可能だとの予想に反して抗レトロウイルス治療の普及規模拡大のペースは上がり、それだけ多くの人が生きていけるようになった。2005年にはエイズ関連の死亡が減りはじめ、2014年の死者数は2005年当時より41%も減少している。


不可能を可能にする ― HIV治療1500万人
 抗レトロウイルス治療へのアクセスを1500万人に確保するなどということは、15年前には不可能だと思われていた。低・中所得国では2000年当時、抗レトロウイルス治療を受けている人はHIV陽性者の1%未満だった。薬の値段があまりにも高いからだ。1人年間約1万ドルもかかった。アクセスの不平等と不公正はモラルを踏みにじるものである。その認識がHIV対策で最も明確な成果の一つを生む出すことになった。生死に関わる抗レトロウイルス薬の価格を大幅に引き下げたのだ。

2014年には、アドボカシーとアクティビズム、科学、政治の意思、製薬会社の快諾によって、HIV治療薬の価格は99%も引き下げられ、第1選択薬の組み合わせは一人あたり年間約100ドルとなっている。

 2014年現在、HIV陽性者の40%が抗レトロウイルス治療を受けている。過去14年間で22倍も拡大した。サハラ以南のアフリカでは、1070万人が治療へのアクセスを得ている。このうち650万人(61%)は女性である。世界で1500万もの人が治療を受けているという事実は、資金の乏しいところでも治療の拡大が可能なことを証明するものでもあった。

 治療へのアクセスは拡大した。世界はさらにハードルを上げ、さらの野心的な目標を掲げてきた。その集積が現在、世界の3690万人のHIV陽性者全員に治療のアクセスを確保しようという呼びかけにつながっている。

HIV治療のアクセス確保という目標は、成人では目覚ましい成果をあげてきた。だが、子供に対しては遅れている。2014年現在、HIV陽性の子供260万人のうち32%しか感染の確認はなされておらず、抗レトロウイルス治療へのアクセスは確保されていない。

 第1選択薬の組み合わせでは大きく価格が引き下げられたものの、第2選択薬および新世代治療薬に関しては依然としてあまりにも高額であり、緊急に価格の引き下げ交渉が必要になっている。

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