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zoom RSS TOP-HAT News第79号(2015年3月)

<<   作成日時 : 2015/04/05 23:45   >>

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TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)
        第79号(2015年3月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに 今年12月に東京でグローバルファンド増資準備会合


2 『ノー・タイム・トゥ・ルーズ:エボラとエイズと国際政治』出版記念セミナー

3 HIVと人道上の緊急事態 ジュネーブで専門家会合

4 新規HIV感染者・エイズ患者報告 1520件 (2014年速報値)

◇◆◇◆◇◆


1 はじめに 今年12月に東京でグローバルファンド増資準備会合
 2017年から19年までの3年間の世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)への資金拠出を話し合う増資準備会合が今年12月17日、東京で開かれることになりました。日本政府が主催する会合で、安倍晋三首相が3月16日、国連大学で開かれた国連創設70周年記念シンポジウムのスピーチで発表しました。

 グローバルファンドは、世界の三大感染症であるエイズ、結核、マラリアの対策資金を確保するため、2002年1月に発足しました。創設にいたる経過をたどると、その1年半前の2000年7月、九州沖縄サミットで議長国・日本が各国に対し、途上国の感染症対策には新たな追加的資金が必要なことを訴え、G8首脳の賛同を得ています。もちろん他にも、当時のコフィ・アナン国連事務総長の積極的な提案や翌2001年6月の国連エイズ特別総会における各国の議論などさまざまな動きが基金創設の大きな流れを形成していくのですが、振り返って見ればその出発点は九州沖縄サミットだったということで、日本はグローバルファンドの生みの親の一人として高く評価されています。

 ただし、こうした基金は、創設時こそ大きな注目を集めるものの、必要な資金をその後も持続的に確保していくのは簡単なことではありません。このため、グローバルファンドに関しては3年ごとに資金拠出国が集まり、増資会合を開催してその後3年間の各国の資金拠出額を約束するようになっています。安倍首相が国連創設70周年記念シンポジウムで発表した増資準備会合は、その増資会合に向けて、さらに1年前に開催する会合です。グローバルファンド日本委員会のウェブサイトに詳しい説明があるのでご関心がお有りの方はご覧下さい。

 http://fgfj.jcie.or.jp/topics/2015-03-16_replenishment
《12月の増資準備会合には、世界各国からドナー国政府代表、実施国(支援を受け入れる国)の政府代表、NGO、企業、民間財団、国際機関などが一堂に会し、感染症対策の資金ニーズや調達の目標、エイズ、結核、マラリアの流行の終息に向けての戦略などを議論する予定です。2016年の第5次増資に向けて重要な一里塚となることが期待されます》

ひとことで言えば、2017〜19年の資金拠出をめぐる交渉の幕がここで開く。その幕開けの会合です。1年後の増資会合はまだ開催地も開催日程も決まっていませんが、そこが1年間の交渉のゴールで、各国が具体的に次の3年間に拠出する金額を発表します。準備会合は本会合に比べれば、やや地味ですが、実質的には極めて重要度の高い会合ということができます。

増資会合や増資準備会合は、グローバルファンド自身が主催するのではなく、毎回、資金を拠出する各国のいずれかがホスト国となります。いままでは増資会合、増資準備会合とも欧米で開催されてきました。つまり、東京会合はアジアで初の増資関連会合ということになります。主催国としては当然、「うちもこれぐらいは考えていますよ」とある程度、腹をくくって臨まなければ、増資関連会合の主催などできません。安倍首相の発表はその意味で、日本が世界の平和に積極的に貢献するための意欲を示すものといえるしょう。

HIV/エイズ分野では1994年第10回国際エイズ会議(横浜)、2005年第7回アジア太平洋地域エイズ国際会議(神戸)の後、国内では大きな国際的会議招致の動きすらなく、内向き傾向が少々、気になります。日本エイズ学会などを通じ、増資準備会合の開催を国内のHIV/エイズ対策にも生かし、国際貢献と国内対策の充実をうまくつなげていけるような相乗効果も期待したいところです。


2 『ノー・タイム・トゥ・ルーズ:エボラとエイズと国際政治』出版記念セミナー
 国連合同エイズ計画(UNAIDS)の前事務総長、ピーター・ピオット博士の回想録『ノー・タイム・トゥ・ルーズ:エボラとエイズと国際政治』(慶應義塾大学出版会)が刊行されました。ピオット博士はエボラウイルスの発見者の一人であり、アフリカのエイズの流行にも最も早い時期から取り組んできたHIV/エイズ対策の先駆者でもあります。

 4月17日(金)には午後6時半から慶應義塾大学三田キャンパス北館ホール(東京都港区三田2-15-45)で、(公財)日本国際交流センター /グローバルファンド日本委員会主催の出版記念セミナーが開催されます。
 http://www.jcie.or.jp/japan/csc/2015pp/booklaunch/


3 HIVと人道上の緊急事態 ジュネーブで専門家会合
 紛争や災害などにより、生活環境が激変することがHIV感染の大きな拡大要因になることは、これまでにもしばしば指摘されてきました。また、HIVに感染している人にとっては、抗レトロウイルス薬の入手も困難になり、治療中断で生命の危機にさらされることもあります。スイスのジュネーブでは3月3日、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、世界食糧計画(WFP)の共催で、そうした「人道上の緊急事態」に対応するための専門家会合が開かれました。UNAIDSのプレスリリースの日本語仮訳がHATプロジェクトのブログに掲載されています。
 http://asajp.at.webry.info/201503/article_3.html


4 新規HIV感染者・エイズ患者報告 1520件 (2014年速報値)
 昨年1年間の国内における新規HIV感染者・エイズ患者報告数の速報値が2月24日、発表されました。感染者・患者報告の合計は1520件で、過去最高だった2013年の確定値(1590件)と比べると70件、少なくなっています。ただし、毎年5月ごろにまとまる確定値は、速報値より少し報告数が上積みされるので、そのまま比較することはできません。速報値同士で比較してみましょう。()内が2013年速報値です。

 新規HIV感染者報告  1075件(1077件)
 新規エイズ患者報告   445件(469件)
    合計     1520件(1546件)

 速報値同士だと、過去最高だった2013年より微減といったところでしょうか。高止まりの状態で横ばいという傾向が依然、続いているようです。速報値に対するエイズ動向委員会、岩本愛吉委員長のコメントから《まとめ》の部分を以下に紹介しておきましょう。

《まとめ》
1.平成26年は速報値ではあるが、ここ数年間、新規HIV感染者報告数と新規AIDS患者報告数を合わせて1500件台で推移しており、横ばい傾向である。
2.新規HIV感染者及び新規AIDS患者報告の感染経路としては、性的接触によるものが8割以上を占めている。HIV感染症は予防が可能な感染症である。HIVに感染していない者においては、適切な予防策をとること、HIVに感染した者においては、まずは自分の感染を知ることが、今後の感染拡大を防ぐために重要となる。国民の皆様には、保健所の無料・匿名での相談や検査の機会を積極的に利用頂きたい。
3.平成26年は速報値ではあるが、保健所等におけるHIV抗体検査件数及び相談件数は、平成25年に続き増加した。保健所等におけるHIV抗体検査件数に対する陽性件数の割合は横ばい傾向であった。
4.速報値ではあるが、献血における10万件当たりの陽性者件数は過去3年間でほぼ横ばいであった。血液製剤によるHIV感染を防ぐため、HIV感染症が疑われる場合、国民の皆様には保健所での無料・匿名検査を積極的に利用頂きたい。
5.新規HIV感染者AIDS患者報告数に占めるAIDS患者報告数の割合は、約3割のまま推移している。早期発見は個人においては早期治療、社会においては感染の拡大防止に結びつく。自治体におかれては、エイズ予防指針を踏まえ、引き続き利便性に配慮した検査相談体制を推進していただきたい。

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