エイズ&ソサエティ研究会議・HATプロジェクト

アクセスカウンタ

zoom RSS TOP-HAT News第75号(2014年11月)

<<   作成日時 : 2014/12/16 13:24   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
メルマガ:TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)
        第75号(2014年11月)
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに ギャップを埋めなきゃ終わらない

2  年間新規HIV感染20万人で流行は「終結」

3 多様なキャンペーン展開中

4  ぼちぼちでんな〜

◇◆◇◆◇◆

1 はじめに 
 衆議院が11月21日に解散し、世の中は総選挙に走り出しています。有権者にとって、選挙は最大の意思表示、意思決定の機会です。関心を持たないわけにはいきません。あくまで、この点はしっかりと認識したうえでの話ですが、そのあおりを受けて、12月1日の世界エイズデーに対する関心が今年は少々、低下してしまうのではないかという心配もあります。流行の初期段階から繰り返し指摘されてきたことですが、エイズの病原ウイルスであるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)は世の中の動きを気にして、選挙で忙しいようだから、この年末はちょっと感染を控えておこうかなどという配慮はしません。感染の条件が整っていれば、感染する。整わなければしない。逆に言えば、その条件が成立しないような手立てを講じれば感染の拡大を抑えることができるということでもあります。

 この際、改めて世界エイズデーに向けた今年のメッセージを紹介しておきましょう。厚生労働省と公益財団法人エイズ予防財団が主唱する世界エイズデー国内啓発キャンペーンのテーマは「AIDS IS NOT OVER 〜 まだ終わっていない〜」です。わざわざ終わっていませんよと強調しなければならないのは、「もうエイズの流行は終わったんじゃないの」といった意識が社会的に広がっていることへの危惧の表明といった側面もあります。

 HIVに感染した人の体内でウイルス増殖を抑える抗レトロウイルス治療(ART)の進歩により、最近は国際的なレベルで「エイズ流行の終結」は可能だ、もう手の届くところにまで来ている・・・といった類いのメッセージがしばしば伝わってきます。かりにそうだとしても、そのためにはいま、エイズ対策に力を入れなければならない。国連合同エイズ計画(UNAIDS)はこの点を強調して、 《CLOSE THE GAP(ギャップを埋めよう)》を今年のメッセージとして掲げています。11月10日に発表されたサンプル・プレスリリースの日本語仮訳がHATプロジェクトのブログに掲載されているのでご覧下さい。
 http://asajp.at.webry.info/201411/article_4.html

 冒頭のクレジット部分(日本語仮訳では【】の中)は場所と日付を特定していません。それぞれの国や地域や町で実情にあわせ使い勝手がよくなるよう工夫したのでしょうね。UNAIDSは2030年のエイズ流行終結を国際的なエイズ対策の大目標として掲げ、その実現にはこれから5年が正念場だということで、11月20日には『高速対応:2030年のエイズ終結に向けて』という新たな報告書も発表しています。予防、治療、支援などのサービスの供給能力と現実とのギャップを埋め、2030年にエイズ流行終結を実現するには、2020年までにFast Track(高速対応)で対策に取り組む必要があるという趣旨の報告書です。そのプレスリリースの日本語仮訳もHATプロジェクトのブログに掲載されています。
 http://asajp.at.webry.info/201411/article_6.html

 リリースのタイトルは『高速対応で国際保健の脅威としてのエイズ流行を終結』となっているところにも注目しておく必要があります。つまり、UNAIDSが目指す「エイズ流行終結」は、「エイズの流行が国際保健の脅威ではなくなる」という状態を実現することです。HIV感染がゼロになる世界、HIV陽性者が存在しない社会を目指しているわけではありません。具体的にはどういうことか。その点も以下に紹介しておきましょう。


2 年間新規HIV感染20万人で流行は「終結」
 UNAIDSの報告書『高速対応:2030年のエイズ終結に向けて』には「90-90-90」と「95-95-95」という二つの数値目標が示されています。

 「90-90-90」とは、2020年までに世界中のHIV陽性者の90%が自らの感染を知り、そのまた90%が治療を受け、さらにその90%の人の体内のHIV量が検出限界以下に保たれる状態を実現することです。

 つまり、90×90で、世界のHIV陽性者の81%は抗レトロウイルス治療を受け、その81%の人の90%だから、2020年には世界のHIV陽性者の72.9%(81×90)が、体内のHIV量を極めて低く抑え、その人から他の人に性行為などでHIVが感染するのを心配しないですむような状態を維持しているということになります。この90-90-90が実現すれば、世界の新規HIV感染者数は年間50万人程度(2013年の約4分の1)に抑えられるとUNAIDSは試算しています。

 95-95-95はその目標を一段、高くして2030年までにHIV陽性者の95%が自らの感染を知り、そのまた95%が治療を受け、さらにその95%の人の体内のHIV量が検出限界以下に保たれる状態を実現しようという目標です。机上の計算のお手本みたいな印象を受けますが、その状態が実現されても、世界の新規HIV感染はゼロにはなりません。UNAIDSの試算では年間20万人程度は新規にHIVに感染する人がいるということです。

 計算通りにいくかどうかは、今後の世界の努力次第ということになりますが、それでも世界はHIV陽性者が存在しなくなる状態やあるいは存在できない社会を目指しているわけでは決してありません。90-90-90であっても、95-95-95であってもHIV感染に関連する差別は「ゼロ」にすることが目標となっています。現実はどうなのか。「エイズ流行終結」という威勢のいい掛け声が、とりわけ医療関係者から発せられることは、今後も繰り返しあるでしょうが、そうした場面に遭遇したときには、この点をきちんと理解し、確認しておく必要がありそうです。


3 多様なキャンペーン展開中
 厚生労働省や公益財団法人エイズ予防財団だけでなく、国内では今年も多様な担い手による啓発キャンペーンが展開されています。そのいくつかを紹介しましょう。

 東京都のエイズ予防月間、神奈川県の2014秋のかながわレッドリボンウィーク月間はともにキャンペーン期間が11月16日(日)から12月15日(月)まで。詳細はそれぞれの公式サイトでご覧下さい。

 東京都エイズ予防月間
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/yobo_gekkan/yobo_g_keihatsu.html

 2014秋のかながわレッドリボンウィーク月間
 http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f7037/#top

 東京都のメッセージは「私のコト。」です。12月9日には午後7時からフクラシア東京ステーション(東京都千代田区大手町2-6-1 朝日生命大手町ビル6F)で「働く世代に多いHIV/エイズ〜ともに働くとき知っておきたいこと〜」をテーマに講演会が開かれます。

 大阪は11月26日から大阪エイズウィークがスタートし、盛り上がっています。公式サイトに盛りだくさんのイベントが紹介されています。
 http://osaka.aids-week.com/

 期間中の12月3日(水)〜5日(金)には第28回日本エイズ学会学術集会・総会が大阪国際会議場で開催されます。
 http://www.secretariat.ne.jp/aids28/

 息の長いキャンペーンを続けてきた民間企業の存在は重要かつ貴重です。

THE BODY SHOP 《第21回HIV/エイズ レッドリボンキャンペーン−エイズはみんなの問題です−》
 http://www.the-body-shop.co.jp/values/stop_aids/index.html

 サンスター 《「ネイルにレッドリボンを」〜指先からつながるエイズ啓発キャンペーン〜2014》
 https://www.facebook.com/RedRibbonNail

 AAA《Act Against AIDS 2014》
http://www.actagainstaids.com/


4 ぼちぼちでんな〜
 大阪エイズウィークの参加行事の一つである第120回エイズ&ソサエティ研究会議フォーラム「ぼちぼちシスターズが語る関西のエイズ対策とおもろい仲間たち」は12月2日午後5時から、国立病院機構大阪医療センター緊急災害医療棟講堂(大阪市中央区法円坂2-1-14)で開催されます。翌3日が第28回日本エイズ学会学術集会・総会の初日なので、日程的には学会前夜祭のような印象ですね。

 今回は企画運営をほぼ全面的に関西の「ぼちぼちシスターズ」にお任せしていますが、このお姉さんたちのぼちぼちぶりはすさまじいと言いますか、すばらしいと言いますか・・・。ついにプロモーション映像まで作成してしまいました。とにかくまあ、ご覧いただきましょう。会場は地下鉄谷町四丁目駅11番出口すぐです。
 https://www.youtube.com/watch?v=xontKUw6l1w&feature=youtu.be

日時:2014年12月2日(火)午後5時〜6時40分
場所:国立病院機構大阪医療センター緊急災害医療棟講堂(大阪市中央区法円坂2-1-14)
報告:ブブ・ド・ラ・マドレーヌさん、榎本てる子さん、大河りりぃさん
司会:東優子さん
参加費:無料(申し込み不要、直接会場へおいでください)
主催:エイズ&ソサエティ研究会議
問い合わせ: yz235887@za3.so-net.ne.jp

 会場ではフォーラムに続いて、当日午後7時から映画『トークバック』上映会(公益財団法人エイズ予防財団主催)が開催されます。上映後には監督の坂上香さんと岡本学さん(大阪医療センター・ソーシャルワーカー)による日米のHIV陽性者の状況をめぐるトークセッションもあります。詳細は大阪エイズウィークのサイトをご覧下さい。

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
TOP-HAT News第75号(2014年11月) エイズ&ソサエティ研究会議・HATプロジェクト/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる