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zoom RSS TOP-HAT News第67号(2014年3月)

<<   作成日時 : 2014/04/03 18:06   >>

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        第67号(2014年3月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに 20年の重み

2 HIV検査と治療の普及で覚書 国際赤十字・赤新月社連盟と国連合同エイズ計画

3 3600万人に捧げられたオスカー

4 「横ばい傾向のまま高止まり」 エイズ動向委員会報告(年間速報値)

◇◆◇◆◇◆

1 はじめに 20年の重み
 特定非営利活動法人ぷれいす東京が4月29日(火・祝)に設立20周年記念シンポジウムを開催します。テーマは「HIV/エイズとともに歩んだ20年と、これからのこと」ですね。エイズ対策にはHIVの感染の拡大を防ぐ「予防」、そして感染した人や感染の高いリスクにさらされている人が社会生活を続けていく条件を整える「支援」の2つの視点がともに必要です。どちらか一方だけでなく、相乗作用があって初めて効果の高い対策が実現できる。それはこの20年の大きな教訓でもあります。記念シンポがあえて「ともに歩んだ」というキーワードを打ち出していることにも、注目しておきたいですね。現場のニーズを重視し、予防と支援の対策にバランス良く取り組んできたNPOとしての自負と期待のメッセージも、そこにはさりげなく込められているのではないでしょうか。

 ぷれいす東京の公式サイトに記念シンポジウムの案内が掲載されています。
 http://www.ptokyo.com/topics/20thanniversary.php
《国際エイズ会議が日本で初めて横浜で開催された1994年、ボランティアの有志により「ぷれいす東京」が設立されました。以来20年間、ゲイ・バイセクシュアル男性らを含む年間約4,000件のHIV陽性者とそのパートナー・家族からの相談、2,400件の感染不安に関する電話相談を受けるなど、地域に根ざした活動を続けています》

 記念シンポの概要も紹介しておきましょう。
■日時
2014年4月29日(火・祝)14:00〜17:00予定(開場13:30)
■会場
箪笥地域センター 5階 コンドル(多目的ホール)(東京都新宿区箪笥町15番地)
  都営地下鉄大江戸線 牛込神楽坂駅 A1出口 徒歩0分
  東京メトロ東西線 神楽坂駅 2番出口 徒歩10分
  都バス 橋63 小滝橋車庫前⇔新橋駅 牛込北町下車
■出演
 ・池上千寿子(ぷれいす東京前代表)
 ・樽井正義(慶應義塾大学名誉教授)
 ・根岸昌功(前都立駒込病院感染症科部長・ねぎし内科診療所院長)
 ・宮田一雄(産経新聞編集委員)
 司会
 ・生島嗣(ぷれいす東京)
 ・大槻知子(ぷれいす東京)
■参加費 無料
■事前申込 不要

 温故知新といいますか。設立間もない時期の様子を聞けば、これからの活動にも大いに参考にできるかもしれません。ぷれいす東京のサイトでも紹介されているように、1994年は8月に横浜で第10回国際エイズ会議が開催された年です。ぷれいす東京以外にも、この年が出発点となった組織、あるいは人は少なくありません。国際エイズ会議と同時並行的に開かれたAIDS文化フォーラムin横浜はその後も毎年8月にフォーラムを開催しており、今年が20周年、8月1日(金)から3日(日)まで第21回フォーラムが横浜駅西口のかながわ県民センターで開かれます。
 http://www.yokohamaymca.org/AIDS/

 日本国内だけでなく、国際的な観点からも1994年はエイズ対策の大きな節目の年でした。国連の経済社会理事会では7月に世界保健機関(WHO)や国連開発計画(UNDP)など国連関係6機関による「国連エイズ共同プログラム」設立を推進する決議が採択され、それが国連合同エイズ計画(UNAIDS)創設のスタートラインでした。横浜会議を経て12月にはパリでエイズサミットが開催され、共同宣言でGIPA原則が打ち出されています。

GIPAは「HIV陽性者やHIV感染の高いリスクにさらされている人たちが、エイズの流行に最も大きな影響を受けている当事者として各国のエイズ対策に積極的に参加できるようにし、その意見が実体をもって政策に反映されるようにすべきである」という原則です。高らかに宣言はしたものの、各国の事情が様々に異なることもあって、宣言されたことがその通り実行できるのかというと、実はそう簡単にはいかない。言うは易し、行うは難し、ですね。

これまでの20年間はそうした現実に直面し、うまくいかないこともたくさんあったけれど、それでも20年前と比べれば、ずいぶん状況は変わった。そういう漸進的な歩みでもありました。その中で、対策に携わる人たちの意識も変わったし、行政担当者と現場のNPOの人たちが意見を交換したり、協力して対策に取り組んだりしていく事例も少しずつではありますが積み重ねられてきました。続けていくことは大変であり、大切でもあります。ぷれいす東京の20年は、こうした観点からも大きな意味を持つ20年でした。シンポジウムが楽しみですね。



2 HIV検査と治療の普及で覚書 国際赤十字・赤新月社連盟 と国連合同エイズ計画
 途上国におけるHIV検査と抗レトロウイルス治療(ART)の普及を目指して、国際赤十字・赤新月社連盟 (IFRC)と国連合同エイズ計画(UNAIDS)が3月4日、協力強化のための合意文書に調印しました。そのプレスリリースの日本語仮訳がHATプロジェクトのブログに掲載されています。
《2015年までに1500万人に治療のアクセス確保を目指す IFRCとUNAIDSが覚書》
 http://asajp.at.webry.info/201403/article_2.html

 2011年の国連総会エイズハイレベル会合で採択された政治宣言には、途上国のHIV陽性者のうち、HIVの増殖を防ぐための抗レトロウイルス治療が緊急に必要な1500万人全員に対し、2015年末までにその治療を提供できるようにすることが盛り込まれています。2011年政治宣言は全加盟国の賛成で採択されているので、これは各国共通の国際公約ですね。

 現在は推定で約1000万人が治療を受けており、これ自体は国際社会の大変な努力の成果ではあるのですが、目標年の2015年の末までは、あと1年半余り。この間に一層の努力と工夫がなければ目標実現は望めません。国際赤十字連盟加盟の各国赤十字社、赤新月社は医療基盤が脆弱な途上国の町や村でも医療や保健のサービスが提供できるようコミュニティーワーカー(保健医療従事者)を活用しています。専門医でなくても「コミュニティの保健医療従事者にはHIV関連の仕事のほぼ40%をこなす能力があります」(ベケレ・ゲレタIFRC事務総長)ということで、その人材力をHIV検査と治療の普及に積極的に生かしていく。これは期待できそうです。

 途上国とは医療基盤などの条件が大きく異なっているとはいえ、検査と治療の普及はわが国にとっても大きな課題なので、こうした国際的な動きがうまく日本国内のエイズ対策にも反映されるようになるとさらにいいですね。



3 3600万人に捧げられたオスカー
 80年代後半から90年代初めにかけて米国で活動していたエイズ治療の未承認薬購入組織を描いた米国映画「ダラス・バイヤーズクラブ」が、第86回アカデミー賞で主演男優賞(マシュー・マコノヒー)、助演男優賞(ジャレッド・レト)、メイクアップ・スタイリング賞の3部門のオスカーを獲得しました。ジャレッド・レトは受賞スピーチで、そのオスカー像を手に「これはエイズとの闘いで亡くなった3600万人に捧げられた賞です。そして、自分が何者であり、誰を愛しているかという、そのことのために不当な扱いを受けたあなたたちの賞です。世界が注視する中で私はいま、あなたとともに、そしてあなたのために、ここに立っています」と語っています。
http://www.iza.ne.jp/izablog/miyatak2/3239821/



4 「横ばい傾向のまま高止まり」 エイズ動向委員会報告(年間速報値)
 昨年1年間の新規HIV感染者・エイズ患者報告数の速報値が2月28日、厚生労働省のエイズ動向委員会でまとまりました。API-Net(エイズ予防情報ネット)に委員長コメントと概要が掲載されています。
 http://api-net.jfap.or.jp/

 新規HIV感染者報告数 1077件 (過去3位)
 新規エイズ患者報告数 469件 (過去2位)
   合計        1546件 (過去2位)

 新規HIV感染者・エイズ患者報告の合計が最も多かったのは2008年(確定値)で、1557件(HIV感染者報告1126件、エイズ患者報告431件)でした。その後は報告の減少傾向も見られたのですが、昨年は微増とはいえ再び増加に転じています。

 今回のまとめは、2012年12月31日から13年12月29日までの約1年の四半期ごと速報値の合計です。5月ごろにまとめられる確定値は、これまでの例でいくと速報値よりやや多くなるので、昨年は過去最高の年とほぼ同等の報告数だったといえるでしょう。動向委員会の岩本愛吉委員長は報告数の推移について、委員会終了後の記者会見でコメントを発表し「横ばい傾向のまま高止まりしている」との認識を示しています。

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