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zoom RSS ブラジルがHIV陽性者全員への治療提供を目指す

<<   作成日時 : 2013/11/01 18:43   >>

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(解説) ブラジル政府が国内でHIVに感染している人のほぼ全員に抗レトロウイルス治療(ART)を提供できるようにするという方針を発表しました。「予防としての治療」の効果に着目した積極策ですね。世界保健機関(WHO)が今年7月に発表した新たなHIV治療のガイドラインで推奨されている1日1錠の抗レトロウイルス薬合剤を2014年の初めから導入し、これが治療普及の推進役になるようです。保健省の担当者は「ブラジルは途上国で初めて、予防としての治療を採用する国になります」と語っています。そういえば、UNITAIDのドゥニ・ブルーン事務局長が10月8日に東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見した際、この合剤を2年間、大量購入するかわりに値引きするよう製薬会社と交渉し、2014年1月から新たな治療プログラムを途上国で開始できるようにするという話をしていました。ブラジルの動きは時期的に見て、そのUNITAIDのプログラムと連動したものでしょうか。

以下、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトに掲載されたFeature Storyの日本語仮訳です。


ブラジルがHIV陽性者全員への治療提供を目指す
   2013年10月18日
http://www.unaids.org/en/resources/presscentre/featurestories/2013/october/20131018brazil/

すべてのHIV陽性の成人に早期治療を提供する新たな計画のもとで、ブラジルではさらに約10万人のHIV陽性者が抗レトロウイルス治療(ART)を受けられるようになる。ブラジルのHIV陽性者数は43万〜52万人と推計され — このうち30万人余りが現在、治療を受けている。

この計画により、これまでよりも多くのHIV陽性者が生きていけるようになるだけでなく、抗レトロウイルス治療の普及により HIVの新規感染を抑えようとする政府の予防対策の一環でもある。抗レトロ ウイルス治療は、性行為によるパートナーへのHIV感染のリスクを96%まで低減できるとする研究報告があり、強力な予防対策の選択肢と見なされるようになっている。

アレシャンドレ・パディリャ保健相によると、この計画は世界のエイズ対策におけるブラジルのリーダーシップを示すもので、成人のHIV感染管理のための臨床プロトコルと治療ガイドラインの中で提案されている。「我々は世界のエイズ対策への主導的な役割を再び担おうとしています。早期治療を推奨している国は現在、世界でも米国とフランスの2カ国だけです」とパディリャ保健相は述べた。性感染症・エイズ・ウイルス性肝炎部のファビオ・メスキータ部長も「ブラジルは途上国で初めて、予防としての治療を採用する国になります」と付け加えた。


新しいプロトコルの中心はキー・ポピュレーション

新計画は、若年層の男性セックスをする男性、セックスワーカー、トランスジェンダー・コミュニティ、注射薬物使用者などHIVの流行に最も大きな影響を受けている人たちの間で、ウイルスの拡大を止めることが期待されている。たとえば、男性とセックスをする男性のHIV陽性率は推定10%で、一般人口層より20倍以上も高い。

すべての人に救命効果の高いサービスを提供することはパディリャ保健相にとって優先課題となっている。「感染を減らすために、できることはすべてやらなければならない。新たなプロトコルの提案は、対象となる集団のHIV感染を減らす大きな効果を生み出すはずです」と彼は言った。

臨床プロトコルの資料は、長期にわたって服薬を継続し、抗レトロウイルスの効果が維持できるよう、治療を簡素化する処方も明確に定義して示している。治療開始時の最初の3剤の組み合わせは、1錠にまとめて1回で服用できるようにした候補薬を導入する計画である。この治療法は2014年の使用開始を予定している。

「ブラジルはもう一度、エイズ対策における果敢なリーダーシップを示すことになります — しかも、公開された協議により、オープンで包括的な方法を採用してそれを進めるのです」と国連合同エイズ計画(UNAIDS)のジョルジーナ・ブラガ-オリラード国別調整官はいう。「この計画はHIV陽性者の生活を向上させ、全国的にエイズによる死亡を減らすことにもなります」

この報告は11月5日まで公開して広く社会の意見を聴き、年内に最終的にまとまる予定である。新提案のテキスト全文は以下のサイトで見ることができる。
www.saude.gov.br/consultapublica



Brazil pioneers treatment for everyone

Some 100 000 more people living with HIV in Brazil are set to receive life-saving antiretroviral therapy (ART) under a major new initiative that will offer early treatment to all HIV-positive adults. It is estimated that between 430 000 and 520 000 people are living with HIV in Brazil — just over 300 000 of which are currently accessing treatment.

The initiative will not only enable more people living with HIV to stay alive and well, it is also part of the government’s efforts to harness the preventative impact of antiretroviral therapy to stop new HIV infections. Antiretroviral therapy is a powerful HIV prevention option as studies have shown that it can reduce the risk of transmitting the virus to a sexual partner by up to 96%.

According to Minister of Health Alexandre Padilha, the proposal put forward in Clinical protocol and therapeutic guidelines for managing HIV infection in adults cements Brazil’s leadership in the global AIDS response. “We are resuming a leading role in the response to the AIDS epidemic in the world. Currently, only two countries — the United States and France — recommend the use of early treatment,” he maintained. Fábio Mesquita, Director of the Department of STDs, AIDS and Viral Hepatitis, added, “Brazil will be the first developing country to adopt the policy of treatment as prevention.”


Key populations at the heart of new protocol
It is hoped that the new initiative will help to stem the advance of the virus, particularly among people most affected by HIV such as young men who have sex with men, sex workers, the transgender community and injecting drug users. For example, for men who have sex with men the estimated HIV prevalence is over 10%, more than 20 times higher than in the general population.

Reaching all people with life-saving services is high on Mr Padilha’s agenda. “We need to use all the available measures to reduce transmission, and the new protocol’s proposals should create a positive impact on the reduction of transmission of the HIV virus in these populations,” he said.

The Clinical Protocol document also sets out ways in which to clearly define and simplify treatment regimens, while strengthening adherence and the long-term effectiveness of antiretrovirals. There are plans to introduce a combined fixed dose, a 3-in-1 medication, as the preferred first-line regimen. This treatment is scheduled to be available in 2014.

"Brazil is once again showing bold leadership in the response to AIDS — and is doing so in an open and inclusive manner, through public consultation,” said UNAIDS Country Coordinator Georgiana Braga-Orillard. “The initiative will improve the lives of people living with HIV and reduce deaths due to AIDS across the country.”

The report is now under public consultation until 5 November and will be finalized before the end of the year.
A complete text of the proposed new protocol is available at:
www.saude.gov.br/consultapublica

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