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zoom RSS 国連が報告書でポスト2015の開発アジェンダ案を提示

<<   作成日時 : 2013/06/19 17:00   >>

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(解説) 21世紀初頭の国際社会が大きな目標として掲げてきたミレニアム開発目標(MDGs)は2015年が目標の最終年です。あと1年半ですね。かなり実現に近いところまでがんばった分野もあれば、現実は依然、厳しいねということを認めなければならない分野もある。総じて言えば、健闘はしたけれど、目標の実現には至らなかった。この勢いを失わずに、国際社会には今後も一層の努力が必要である・・・みたいなことになります。したがって、国連では3年ほど前から2015年以降に掲げるべき目標をどうするかという議論が盛んに行われるようになり、その一つの中間報告的な成果として、「12人の世界レベルの指導者」(と国連は言っています)による委員会が報告書をまとめ、5月30日にニューヨークの国連本部で潘基文事務総長に提出しました。この報告書をもとにこれからまた、いろいろな議論が展開されるわけですが、5つの柱と12の目標(ゴール)という大きな枠組みが示されたので、今後の議論もそこから大きく逸脱することはなさそうです。国連合同エイズ計画(UNAIDS)のサイトに掲載された紹介記事の日本語仮訳です。

最後の方に《HIVのような病気のおそるべき影響に対処せずにいれば、経済・社会開発は結局、失速ないしは後退してしまうということは広く認識されている》みたいなことも書いてありますが、これはなんというか、UNAIDSとしてはせめてこれくらいは書いておかないと・・・といった切ない記述でしょうね。MDGsと比べると、新たな開発アジェンダは、エイズ、結核、マラリアの三大感染症を含む感染症対策に関しては大幅に影が薄くなっているという印象は否めません。これはしかし、21世紀初頭にこの分野の人たちが各国でいかにがんばったかということを示すいぶし銀の勲章のようなものでもあります。逆にこうした影の薄さを誇りとして、他の分野の活動との協力や相乗りといったものを駆使しながら、21世紀の最初の15年間の勢いを次の10年、15年につなげていく戦略眼がいまこそ必要だ。そんな印象もあります。報告書が示した5つの柱と12の目標案については、項を改めて紹介しましょう。



国連が報告書でポスト2015の開発アジェンダ案を提示
     2013年5月31日
http://www.unaids.org/en/resources/presscentre/featurestories/2013/may/20130531sgpost215/

貧困をなくし、すべての人にとって意味のある持続的な開発を実現するため、国連は新たな段階に進もうとしている。潘基文国連事務総長は2013年5月30日、世界が取り組むべき2015年以降の開発課題について、具体的提案を盛り込んだ注目の報告書を発表した。

報告書『新たな世界のパートナーシップ:持続的開発による貧困の根絶と経済変革』は国連事務総長が2012年に任命した世界レベルの指導者27人による委員会がまとめたもので、変革のための5つの柱を示している。2015年までに貧困の根絶などを実現すると約束したミレニアム開発目標(MDGs)の達成状況を踏まえ、MDGs後の目標を示すものだ。

第一の柱は、新しいグローバルパートナーシップ自体が連帯、協力、相互の説明責任といった精神を育てていくものになるということだ。また、誰もが普遍的な人権や基本的な経済活動の成果を享受できるようにする必要があると呼びかけている。そのためには持続可能な開発を主軸に据え、雇用確保と成長、平和構築、信頼できる仕組みなどが実現できるようなかたちでの経済改革を進めていくべきだとしている。

報告書発表にあたり、潘基文事務総長はその大きな意義を強調し、「私たちはいま、歴史的な旅路の出発点にいます」と述べた。「ポスト2015年の策定プロセスは国際開発分野の新たな時代の扉を開く機会です。極端な貧困をなくし、すべての人の平等と尊厳を守れるような繁栄の持続が可能な世界を目指しています」

国連事務総長はまた、MDGsの達成プロセスの中で生じたギャップを埋めることが報告書の大きな目標の一つになっていることを確認し、「正直で、きちんと説明ができ、人々のニーズに対応できる」仕組みを築きあげる必要があることを改めて強調した。

新たなグローバルパートナーシップは、世界規模および各国における努力を促すために暫定的に12の目標を提示している。報告書によると、これらの目標は今後1年半の間にさらに「議論を重ね、改善していく」という。

暫定目標には、女性と女児の地位向上、質の高い教育の提供、食料安全保障と良好な栄養状態の確保、水と衛生に対するユニバーサルアクセス、雇用創出と安定した生活、平等な成長の実現、健康な生活の保障などが含まれている。

最後の点に関しては、MDGsと同様、報告書の目標には、HIV、結核、マラリア、および無視されてきた熱帯病の影響軽減が、妊産婦死亡率の減少や性と生殖に関する健康の権利の確保などとともに盛り込まれている。HIVのような病気のおそるべき影響に対処せずにいれば、経済・社会開発は結局、失速ないしは後退してしまうということは広く認識されている。

国連事務総長によると、報告書はこれらの「重要かつ野心的な考え方」についてさらに議論を深め、MDGsの成果を基盤にして、本当に「将来の世代のために違いを生み出す」ことができる新たな枠組みへの触媒となるものだ。

『新たな世界のパートナーシップ:持続的開発による貧困の根絶と経済変革』をまとめた委員会は、インドネシアのユドヨノ大統領、リベリアのエレン・ジョンソン・サーリーフ大統領、イギリスのデイヴィッド・キャメロン首相が共同議長を務めた。



The United Nations lays out “historic” post 2015 development agenda

The United Nations is on the cusp of entering a bold new phase in ending poverty and ensuring meaningful and sustainable development for all. The UN Secretary-General Ban Ki-moon launched on 30 May 2013 a momentous and eagerly awaited report that puts forward a single United Nations development agenda beyond 2015.

Compiled by a panel of 27 top-level leaders appointed by the UN Secretary-General in 2012, A new global partnership: eradicate poverty and transform economies through sustainable development, provides a framework driven by five key transformative shifts. These build on and move beyond the Millennium Development Goals (MDGs) which committed the world to achieving a number of targets by 2015, including eradicating poverty.

The first shift, the new global partnership itself, involves fostering a spirit of solidarity, cooperation, and mutual accountability. There is also a call for ensuring that everyone reaps the benefits of universal human rights and basic economic opportunities; making sustainable development central; transforming economies for jobs and growth and building peace and accountable institutions.

Launching the report Mr Ban stressed its major significance. “We are at the beginning of an historic journey,” he said. “The post-2015 process is a chance to usher in a new era in international development—one that will eradicate extreme poverty and lead us to a world of prosperity, sustainability, equity and dignity for all.”

The UN Secretary-General also maintained that in championing the need for building institutions that are “honest, accountable and responsive to people’s needs” the report is achieving a key aim of filling in key gaps in the MDG process.

A new global partnership sets out 12 tentative goals to help focus and mobilize global and national efforts, providing a “rallying cry”. These goals are set to be “debated, discussed and improved” in the coming year and a half, the report contends.

They include empowering women and girls; providing quality education; ensuring food security and good nutrition; achieving universal access to water and sanitation; creating jobs, sustainable livelihoods and equitable growth; and ensuring healthy lives.

In terms of the last, as with the MDGs, the goals emerging from the report seek to reduce the burden of HIV, tuberculosis, malaria and neglected tropical diseases, as well as decreasing maternal mortality and ensuring universal sexual and reproductive health rights. It is widely acknowledged that without addressing the often devastating impact of diseases such as HIV, economic and social development will stall or even regress.

According to the UN Secretary-General, the report provides a catalyst for greater discussion of these “important and ambitious concepts” and developing a new framework to build on the MDGs and really “make a difference for future generations to come.”
The panel which compiled A new global partnership: eradicate poverty and transform economies through sustainable development was co-chaired by President Susilo Bambang Yudhoyono of Indonesia, President Ellen Johnson Sirleaf of Liberia and the United Kingdom’s Prime Minister David Cameron.

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