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zoom RSS TOP-HAT News 第53号(2013年1月)

<<   作成日時 : 2013/01/31 12:20   >>

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         第53号(2013年1月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


     ◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに 新エイズ予防指針1年

2 NGO/NPOに助成 エイズ予防財団助成事業 

3 101件のイベント情報を紹介 コミュニティアクション2012  

4  國井修氏を戦略投資効果局長に任命 世界基金

       ◇◆◇◆◇◆

1 はじめに 新エイズ予防指針1年
 わが国のエイズ対策は感染症法に基づき、厚生労働大臣が告示するエイズ予防指針(後天性免疫不全症候群関する特定感染症予防指針)に沿って進められます。1994年4月に旧伝染病予防法・性病予防法・エイズ予防法の3法を廃止、統合して施行された感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)は、その名称でもあきらかなように、「予防」と「患者に対する医療」の両方に目配りができていないと感染症対策は成り立ちませんよということが基本理念とされています。

 その感染症法の施行から半年後に告示された予防指針もまた、HIV感染の予防とHIV医療の提供体制、およびHIV陽性者やHIV感染の高いリスクにさらされている人たちの支援の重要性が等しく強調されたものになっています。ただし、動いている流行に対しては、柔軟かつ臨機応変に対応する必要があるので、指針はほぼ5年に1回、見直しが行われることになっており、2005年に行われた最初の見直し作業を経て、翌2006年には第1次の改正が行われました。

 そして、2011年には2回目の見直し作業がほぼ1年がかりで進められ、昨年1月19日に第2次改正予防指針が告示されています。これが現行のエイズ予防指針ですね。つまり、現在は新しい予防指針のもとで1年が経過したところです。新指針に盛り込まれた対策を具体化させていくための助走期間がこの1年だったとすれば、今年、来年あたりはホップ、ステップの時期ということになります。

 当メルマガでは厚生労働省のエイズ予防指針作業班が見直し作業を進めていた2011年当時から何度か紹介してきましたが、作業班のメンバーには、わが国のエイズ対策について現場の事情も含めて熟知されている研究者、医師、NPO関係者、HIV陽性者団体の代表といった人たちも加わっていました。そうした専門家による議論の中で最も強調されていたのは、「指針を絵に描いた餅にしてはいけない」ということでした。

 これまでのエイズ予防指針も方向性は間違っていなかったのだが、実施体制が伴わなかったため、必要性が指摘されていたのに結局、実現できなかったことが多かった。新しい指針のもとでさらに5年が経過したときにまた、「ああ、やっぱり絵に描いた餅ですね」ということになってしまってはいけない。作業班の専門家の間には、そうした共通認識があったように思います。

 先ほども書いたように、わが国のHIV感染の流行は、緩やかなかたちではあるが、いまも拡大を続けているとみられています。ただし、世界のHIV/エイズの流行の現状から判断すると、実はHIV感染の拡大を防ぐことに最も成功している国(少なくともいまのところは、そのうちのひとつ)でもあり、国連合同エイズ計画(UNAIDS)のミシェル・シディベ事務局長などは、2010年9月2日に東京・内幸町の日本記者クラブで記者会見を行った際、UNAIDSが提唱する「3つのゼロ」(HIV新規感染ゼロ、エイズ関連の死亡ゼロ、HIV/エイズにまつわる差別ゼロ)の実現に最も近い国があるとしたら、それは日本である!!と強調していたほどです。

 確かに医療基盤は整っているし、予防情報の提供環境も他国との比較で言えばかなりグレードが高い。エイズ対策に取り組むNGO/NPOの活動も流行の現状を考えれば、他の国よりかなり充実しているということができます。自治体など行政レベルにおいても、熱心に取り組んでいる担当者が対策を下支えして成果を上げているところはあるし、さまざまな制約から十分な対応がとれていない自治体でも、何とかしなければと奮闘している担当者は少なくありません。

 ただし、それでも「エイズの終わり」はなかなか来ません。HIV/エイズ対策が難しいのはここからです。日本が何とかかんとか維持してきた低流行の状況をいかに持続的に保っていけるか。さらに一歩進んで流行の拡大を抑え、縮小に転じていくことができるのか。それにはいま、どのような課題に対応しなければならないのか。第2次改正エイズ予防指針には一応、その処方箋も書かれています。それがどんなものなのかは、昨年7月に発行されたエイズ予防財団編『新エイズ予防指針と私たち』に比較的、分かりやすくまとめられています。
 http://www.ca-aids.jp/features/27_shinaidsyoboushishin.html

 また、新指針の告示と同じ2012年1月19日付で厚生労働省から各都道府県、保健所設置市、特別区にあてて出された《後天性免疫不全症候群関する特定感染症予防指針の運用について》も参考になるかもしれません。
http://www.acc.go.jp/information/images/0119_1_H240119.pdf

 日本のエイズ対策はいかにだめかみたいな話をするのはあんまりだとしても、現状は「エイズ? もう終わったんでしょう」などといえる状態では到底ありません。むしろ、流行の波が遅れて伝わってきた地域である東アジアの文脈で考えると、日本もまた、これからがエイズ対策の正念場を迎える国であると考えておかなければならないでしょう。ますます息の長い対応が必要になります。



2 NGO/NPOに助成 エイズ予防財団助成事業
 公益財団法人エイズ予防財団がHIV/エイズ分野のNPO/NGOなどを対象にした助成金事業の平成25年度公募を行っています。申し込みの締め切りは2月8日(金)必着。

 助成対象は以下の3つのカテゴリーの事業です(カッコ内は助成限度額)。
 (1)エイズ患者・HIV感染者等に対する社会的支援事業(100万円)
 (2)エイズ患者・HIV感染者等に対する電話相談事業(40万円)
 (3)エイズ予防に関する啓発普及事業(100万円)

 詳しくはエイズ予防財団の公式サイトをご覧ください。
 http://www.jfap.or.jp/business/02_josei.html


3 101件のイベント情報を紹介 コミュニティアクション2012
 コミュニティ主導の情報共有型キャンペーン《Community Action on AIDS 2012(コミュニティアクション2012)》の実施報告がキャンペーン公式サイトに掲載されています。昨年9月1日から12月31日までの実施期間中、公式サイト上で提供された情報件数は以下の通りです。

【イベント情報】   101件
    キャンペーン期間中の開催イベント 92件
    キャンペーン期間外の開催イベント  9件
【Features】      27件
【わたしのエイズ宣言】 2件

 一昨年のコミュニティアクション2011と比較すると、実施期間が約1カ月長かったこともあってイベント情報は38件増、Featuresは1件増でした。キャンペーン期間はすでに終了しましたが、実行委員会によると、サイトは今後も公開し、少しペースダウンしながらエイズ関連の情報を収集、発信する機能を維持しつつ、今秋のコミュニティアクション2013に備えるということです。


4 國井修氏を戦略投資効果局長に任命 世界基金
 世界エイズ・結核・マラリア対策基金(世界基金)は1月21日、戦略投資効果局長(Director of Strategy, Investment and Impact)に國井修氏を任命することを発表しました。日本語による速報が世界基金支援日本委員会のサイトに掲載されています。
  http://www.jcie.or.jp/fgfj/06/2013/20130121.html

 《資金供与の戦略立案、効果的な支援、戦略効果の検証などを担当する重要な部局》を統括するポストですね。就任は3月の予定です。

 國井さんの任命の発表と同じ21日には、マーク・ダイブル新事務局長が着任しています。世界基金はこれから、ダイブル体制のもとで改革を進めることになりますが、その要ともいうべきポストに日本人が起用されました。國井さんはNGO、日本政府、国連機関のそれぞれの立場から国際保健の現場を体験してこられたドクターですから、実力的にも、経歴からいっても、まさに適任です。活躍を期待したいですね。

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