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zoom RSS TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)第30号

<<   作成日時 : 2011/02/28 00:03   >>

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        第30号(2011年2月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。
なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html で。
エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに おかげさまで30号

2 エイズ予防指針見直し作業開始

3  新規エイズ患者報告過去最高 2010年速報値

4  GNP+が国際キャンドルライトメモリアルの主催者に

◇◆◇◆◇◆


1 はじめに おかげさまで30号

 HIV/エイズの流行やエイズ対策に関する情報を広く伝えるためにTOP-HAT News第1号を発行したのは2006年の6月でした。あれからほぼ5年が経過し、2011年2月発行の本号をもって、TOP-HAT Newsは第30号の節目を迎えます。

 簡単に歴史を振り返ってみましょう。創刊当時は隔月刊でしたが、2010年3月から月刊にグレードアップしました。これは内外のHIV/エイズ情報がどんどん増えたからではなく、むしろその逆です。厚生労働省のエイズ動向委員会で集約される新規HIV感染者・エイズ患者の報告件数から判断して、国内の流行はゆるやかに拡大を続けているのに、どういうわけか国内のHIV/エイズに対する関心は低下し、HIV/エイズ対策に関連する情報も減り気味です。つまり、いまこそ情報が必要ですよという時期にせっせと情報量を減らし、感染の拡大に進んで協力しているようなものです。

 いくらなんでも、これはまずいでしょうということで、隔月刊でも青息吐息の編集スタッフが無謀にも月刊発行に踏み切った次第であります。創刊第1号の目次は以下のようになっています。

  ・はじめに 世界も東京も
 ・最近のニュースから
    エイズ・ワクチンの開発はどこまで進んでいるか
    世界のHIV陽性者数は3860万人 UNAIDS最新報告
    期間限定 東京都のHIV/エイズ啓発拠点「ふぉー・てぃー」オープン
・HIV/エイズと企業の社会貢献 
  ・エイズ年表簡略版

 最初の「世界も東京も」では、ニューヨークの国連本部で国連エイズ対策レビュー総会が開かれたことを紹介しています。2001年の国連エイズ特別総会で各国が行った約束がどこまで守られているかを検証する会合です。その5年後の検証からさらに5年が経過して、今年6月には10年後の検証がやはり国連本部で予定されています。

 この5年の間には、エイズ・ワクチン開発の大規模な臨床試験の結果が思わしくなかったことが分かり、世界の研究者から失意のため息がもれました。いまはそこから研究の再構築をはかっている状態です。

世界のHIV陽性者数については、より現実に近い推計値が得られるようになったとしてUNAIDSがかなり大幅な下方修正を行いました。最新の推計は3330万人です。3860万人と比べると相当、減った印象ですが、実は推計の精度があがった結果の下方修正だということです。減ったわけではなく、もともと世界のHIV陽性者数は2006年当時に考えられていたほどには多くはなかったということですね。何だ、大騒ぎしていたけど、そんなに大したことではなかったのかといった誤解を与えた印象もあり、国際的なエイズ対策に対する関心の低下傾向の一要因になっているようです。

 期間限定だった東京都のHIV/エイズ啓発拠点「ふぉー・てぃー」はその後、常設の拠点になり、現在も東京・池袋で健闘しています。これは立派、機会があればみなさん、ぜひ訪ねてみてください。
 http://www.4tweb.jp/


2 エイズ予防指針見直し作業開始

 2006年は感染症法にもとづくエイズ予防指針が5年に一度の見直し作業を経て、新たな指針の厚生労働大臣告示がなされた年でもあります。この改正指針も5年が経過し、厚生労働省のエイズ予防指針作業班によって2回目の見直し作業が現在、進められています。

 エイズ予防指針は、伝染病予防法、性病予防法、エイズ予防法の3つの法律を廃止統合 して1998年に作られた感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)のもとで、わが国のエイズ政策の基本的な方向性を示すものです。見直しの背景などについてはネット上のブログ連載《エイズ予防指針作業班の議論から エイズと社会ウエブ版38》に詳しいので、そちらをご覧ください。
 http://miyatak.iza.ne.jp/blog/entry/2147495/

 エイズ予防指針作業班はこれまでに1月26日、2月9、24日の3回、会合を開き、さらに3月にも2回、開催が予定されています。いまのところのスケジュールだと、この5回の会合で作業班の意見をまとめ、さらにその原案をもとにした厚生科学審議会の部会審議などを経て、厚労省への答申が提出される段取りのようです。このスケジュールはちょっと急ぎすぎですね。予防指針作業班にはせっかく各分野の専門家が集まっているのですから、拙速をさけ、年度をまたがってもしっかりした議論を重ねる必要があるのではないでしょうか。

 現行予防指針に関しては、方向性は間違っていないが、実施体制が明確でなく、絵に描いた餅になってしまっているという指摘もあります。具体的に成果をあげるにはどうしたらいいのかという点に踏み込んで、検討が進められることを期待します。


3  エイズ患者報告過去最高 エイズ動向委員会2010年速報値 

厚生労働省のエイズ動向委員会が2月7日、昨年(2010年)1年間の新規HIV感染者、エイズ患者報告数(速報値)を発表しました。09年12月28日から10年12月26日までの間の四半期ごとの速報の合計は以下のようになっています。

 ・新規HIV感染者報告 1050件(過去3位)
 ・新規エイズ患者報告  453件(過去最高)
 ・患者・感染者報告計  1503件(過去2位)

 報告の遅れなどがあるため、確定値がまとまるのは4月か5月になりますが、過去の例からいくと、速報値に数件から十数件、上積みされるのではないかと思います。

一方、保健所などにおけるHIV検査件数は2007年15万3816件、08年17万7156件、09年15万0252件、10年13万0930件で、新型インフルエンザの影響が指摘された09年よりも、10年の方がさらに減っています。また、保健所における相談件数も08年23万0091件、09年19万3271件、10年16万4264件と減少傾向が顕著です。

新型インフルエンザの流行がおさまった後も検査や相談の減少が続いていることは、HIV/エイズの流行に対する社会の関心が低下していることの反映といえそうです。そうした中で、HIV感染者報告は過去3位だったとはいえ前年より増加し、エイズ患者報告数に至っては過去最高を更新しました。流行の拡大傾向が依然として続いていると考えるべきでしょう。

 速報値の感染経路、年齢別の動向では、以下の点に着目しておく必要がありそうです。
【新規HIV感染者報告】
・同性間の性感染が729件で全感染者報告の69%を占めている。
  (異性間の性感染は191件で全感染者報告の18%)
・年齢別では20代324件(31%)、30代387件(37%)が多い。 
 (注)10〜19歳は15件(1.4%)で、報告ベースの比率は非常に低い。
・性別では、男性990人(94%)、女性60人(6%)。
  (注)女性の感染報告はこれまでのところ、日本国内では少ない。
【新規エイズ患者報告】
・同性間の性感染が219件で全患者報告の48%。
(異性間の性感染は126件28%)
・年齢別では30代148件(33%)、40代123件(27%)、50歳以上131件(29%)。
  つまり30歳以上が全体の89%、40代以上が56%を占めている。
・性別では、男性435件(96%)、女性18件(4%)。

 動向委員会の委員長コメントおよび関連資料は、API-Net(エイズ予防情報ネット)に掲載されています。
 http://api-net.jfap.or.jp/status/index.html


4 GNP+が国際キャンドルライトメモリアルの主催者に

ろうそくの灯をともしてエイズで死亡した人を追悼する国際エイズ・キャンドルライト・メモリアルの主催団体がこれまでの国際保健協会(GHC)から世界HIV陽性者ネットワーク(GNP+)に移行するという発表が2月1日に米国の首都ワシントンとオランダのアムステルダムで行われました。

エイズ・キャンドルライト・メモリアルは1983年、米国で少人数のグループが始めたささやかな草の根の活動でしたが、現在は世界に広がっています。GHCとGNP+のプレスレリースによると、今年の5月15日(日)には「Touching Lives(感動的な日々)」をテーマに《エイズで亡くなった人をしのび、HIV陽性者やエイズの流行に影響を受けている人たちを支援し、HIV/エイズとの闘いに理解を広げるために、約115カ国 のコミュニティベースの組織(CBO)がこのイベントに参加する》ということです。

世界保健機関(WHO)の提唱で12月1日が世界エイズデーになったのが1988年ですから、その5年も前から続けられている息の長い活動ですね。GHCとGNP+のプレスレリースは、日本語仮訳がHATプロイジェクトのブログに掲載されています。
 http://asajp.at.webry.info/201102/article_6.html

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