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zoom RSS TOP-HAT News 第21号(2010年5月)

<<   作成日時 : 2010/05/31 14:40   >>

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        第21号(2010年5月)
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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人AIDS&Society研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。

なお、TOP-HAT Newsは東京都が発行するメルマガ「東京都エイズ通信」でお読みいただけます。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html  で。
AIDS&Society研究会議 TOP-HAT News編集部


◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 議論に筋目を 第24回日本エイズ学会のニューズレター創刊

2 HIV検査普及週間で特設ページ開設 API-NET

3 6月27日に活動報告会 JaNP+

4 全米14都市で討論会 米・国家HIV/エイズ戦略策定に向けコミュニティ提案報告

     ◇◆◇◆◇◆

1 議論に筋目を 第24回日本エイズ学会ニューズレター発刊

 11月に東京で開かれる第24回日本エイズ学会学術集会・総会のニューズレターが発刊されました。題字は学会テーマと同じ「垣根を越えよう」です。A4版8ページの第1号(2010年4月20日号)はすでに印刷版が配布されているほか、pdf版も第24回日本エイズ学会学術集会・総会の公式ウエブサイトにアップされています。
 http://www.secretariat.ne.jp/aids24/

 日本エイズ学会の学術集会・総会では、2006年の第20回学会で会期中の3日間、A4版2ページのニューズレターを試行的に出したことがあります。複数のプログラムが同時並行的に進められる学会では、参加者が個々のプログラムに出ていると、全体の動向を把握できないこともあります。ある程度の速報性と解説性を備えたメディアの存在は、そうした限界を補完する役割を一定程度、担う可能性があります。今回は基礎、臨床、社会といった研究分野の「垣根を越えよう」ということが大きなテーマであることから、20回学会当時のニューズレター編集スタッフを中心に編集班が編成されることになりました。新聞、雑誌メディアの分野からエイズ対策分野に積極的に関与する方法のひとつとしても興味深い試みといえそうです。

 会期中の3日間だけでなく、事前に3号(4月、7月、10月)、事後に総集編(12月)と計7回発行される予定です。HIV/エイズは、20世紀後半以降に流行が本格化した新興感染症であり、対策の有効性、危機に直面したときの社会の対応、個人の内面の葛藤などさまざまなフェイズで議論の対象になるが現象でもあります。その《論点を切り分け、議論に筋目を見いだす》ことを編集の方針として打ち出しており、内外のエイズ対策の動向を把握するうえでも参考になるかもしれません。



2 HIV検査普及週間で特設ページ開設 API-NET

 HIV検査普及週間(6月1〜7日)の特設ページがAPI-NET(エイズ予防情報ネット)のウエブサイトに開設されました。
 http://api-net.jfap.or.jp/

 HIV/エイズの啓発キャンペーンは毎年12月1日の世界エイズデー前後にだけ盛り上がるといった傾向が問題点として指摘されることもありました。暦の上でちょうど世界エイズデーの対角にあたる6月1日からの1週間が、《HIV検査の浸透・普及を図る》という目的のHIV検査普及週間に設定されているのもこのためでしょうね。平成18年(2006年)から厚生労働省とエイズ予防財団の主唱で実施されています。

 厚労省のエイズ動向委員会の発表では、昨年(2009年)のHIV陽性者、エイズ患者新規報告数(速報値)は1428件で前年と比べ減少しています。ただし、保健所などでHIV検査を受けた人の数も大きく減っており、報告数の減をもって、感染の拡大に歯止めがかかったとは判断できません。なぜ検査件数が減少したのかということを考えると、HIV/エイズの流行や対策に対する関心の低下が大きな要因のひとつになっていると考えざるを得ません。《関心の低下→予防行動の不在》、もしくは《関心の低下→感染の機会の増加》といった図式が成り立つとすれば、報告ベースにおける見かけのHIV感染者の減少は、今後の感染拡大要因と考えることもできます。

 「こともできます」というより、むしろ、もう少し積極的にそう考えるべきなのかもしれません。API-NETに掲載されている《平成22年度「HIV検査普及週間」実施要綱》には、以下のように記されています。

 《そこで、HIV検査普及週間(以下「本週間」という。)を機会に、国や都道府県等(都道府県、保健所を設置する市及び特別区をいう。以下同じ)が行う検査・相談体制の充実を図る取組を強化することにより、国民のHIVやエイズに対する関心を喚起し、もってHIV検査の浸透・普及を図ることとする》

 まあ、その通りなんだけどね。いかにも関心が低まりそうな文章ではあります。もっと工夫が必要ですね。今回は予算の制約上、普及啓発のためのポスターの印刷、配布部数が限られていることもあり、ウエブサイト上にB3サイズA3サイズの「HIV検査普及週間」用ポスターのPDF版がアップされました。ダウンロードして利用できるということなので、全国各地でキャンペーンを考えている様々な立場の人たちには、この方が使い勝手がいいかもしれません。
 http://api-net.jfap.or.jp/event/HivInsWeek/EW_poster.html

 A3サイズはコピー機からのプリントアウトも可能なので、今後はネットを活用したこうしたかたちの配布形態が増えていきそうですね。そういえば、第24回日本エイズ学会学術集会・総会のニューズレターもこの方式でした。



3 6月27日に活動報告会 JaNP+

 日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)が6月27日午後2時半から、東京都新宿区大久保の大久保地域センターで活動報告会を開催します。
 
ジャンププラスは、HIV陽性者が中心となって活動する団体・グループ、およびHIV陽性者個人が参加するネットワーク組織です。HIV陽性者が自立したあたりまえの生活ができる社会を目指し、HIV陽性者の生活に関する情報の提供活動、偏見や差別をなくすよう社会に働きかけるアドボカシー活動、国内外のHIV陽性者グループとの交流や情報交換を行うネットワーク事業などの活動を続けています。

 活動報告会はHIV陽性者限定のイベントではないので、感染の有無を問わず参加可能。資料代1000円。詳細はジャンププラスのウエブサイトで。
 http://www.janpplus.jp/



4 全米14都市で討論会 米・国家HIV/エイズ戦略策定に向けコミュニティ提案報告

 米ホワイトハウスの国家エイズ政策室(ONAP)は4月9日、国家エイズ戦略のためのコミュニティ提案報告書を発表した。ONAPは米国の国内HIV/エイズ政策を統括する政府機関であり、国家HIV/エイズ戦略策定のためのプロセスとして昨年秋以降、全米14カ所で討論会を開催し、インターネットによる意見募集も行ったうえで、報告書をまとめたという。

 ONAPのプレスレリースによると、《コミュニティの意見を反映させることが国家HIV/エイズ戦略にはかり知れない価値をもたらす》との認識にもとづく一連のプロセスにより、《ほぼすべての州および統治区域のHIV陽性者、男性、女性、トランスジェンダーの個人、若者や年配者、さまざまな民族的、人種的なバックグラウンドや性的指向を持つ人たちから、書かれたものだけでも1000件を超える意見を得た》という。集約された意見について、ONAPは「すべてが国家HIV/エイズ戦略に反映されるわけではない」とことわる一方、《国内の流行の現状を把握し、連邦、州政府および地方自治体が計画を策定する際のベースラインとして、このコミュニティ提案報告書を活用していきたいと考えている》との認識も示している。有効性などを考え、取捨選択しながらも、現場の声は積極的に生かしていきたいということだろう。

 米国では年間で推定5万6000人以上が新規にHIVに感染し、国内のHIV陽性者数は110万人を超えているという。そうした現状のもとで、報告書は《以下のような事実を真剣に受け止め、行動していかなければならない》としている。

・HIVに感染している人のほぼ5人に1人は自らの感染に気づいていない。この人たちから他の人にHIVが感染するリスクは、感染を認識している人よりも大きい。
・ゲイおよびバイセクシャルの男性、少数人種・民族は、米国内のHIV陽性者の中で 最も多数を占めている。
・少数人種・民族は白人に比べ、HIV感染の把握時期が遅く、死亡率も高い。
・HIV陽性のアメリカ人の4分の1は女性であり、とりわけ有色人女性に大きな影響を与えている。HIV/エイズは黒人女性とラティーナ(ラテンアメリカ系女性)の最も高い死亡原因のひとつである。
・HIV感染の判明事例の29%は若者(13〜29歳)である。
・HIV陽性者の24%、新規HIV/エイズ事例の15%は50歳以上である。

 米国内のHIV/エイズ対策を強化するため、オバマ大統領は
 1.新規HIV感染を防ぐ 
2.ケアへのアクセスを拡大し、最大限の成果をあげる 
3.HIV関連分野の保健医療の不均衡を解消する
の3点を主要目標に掲げている。報告書は各目標に対し指摘されている意見を以下のように整理している。

 《1.新規HIV感染を防ぐ》について
  ・社会的関心を高めHIV感染を防ぐための全米キャンペーンの実施
  ・若者の間での予防対策の強化
  ・検査のルーティン化、拡大、改善
  ・コンドーム使用へのアクセスの拡大
  ・注射器具交換に対する連邦予算支給禁止の撤廃
  ・ハームリダクション(被害軽減策)と治療継続性のための教育の拡充
  ・サーベイランスデータの改善と拡大

 《2.ケアへのアクセスを拡大し、最大限の成果をあげる》について
  ・支援サービスの拡大
  ・保健医療ケアの中に慢性疾患管理を含める
  ・同時進行事例の把握と治療
  ・HIVケア提供者の増員とHIV/エイズ教育・研修の拡充
 
 《3.HIV関連分野の保健医療の不均衡を減ずる》について
・感染の高いリスクにさらされた人口層に対するサービスの拡大
・文化、言語能力面で適切なサービスと介入の提供
・地方および米国の統治地域でのHIV関連サービスを利用しやすくする 

 報告書のプレスレリース、エグゼクティブサマリー、序章の日本語仮訳はHATプロジェクトのブログで見ることができる。
 プレスレリース http://asajp.at.webry.info/201004/article_2.html
 エグゼクティブサマリー http://asajp.at.webry.info/201004/article_3.html
 序章 http://asajp.at.webry.info/201004/article_4.html 

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