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<<   作成日時 : 2009/02/24 21:46   >>

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(解説) ピーター・ピオット氏の後任として1月1日に国連合同エイズ計画(UNAIDS)の事務局長に就任したミシェル・シディベ氏が、就任後初の加盟国公式訪問先に選んだのは南アフリカ共和国でした。現在のエイズの流行状況からいって妥当な選択でしょうね。カエリチャは南アでもかなり貧しい町のようですが、普遍的アクセスの実現に向けて官民の協力体制が整えられているそうです。シィデベ氏が当面の課題として普遍的アクセスの2010年達成を各国に呼びかけたのもまあ順当なところ。そのためには2009、2010年の2年間で250億ドルの投資が必要だと訴えています。金融危機の中で、これまでの水準で資金を確保するのもかなり厳しくなりそうですが、資金が不足すれば、せっかく効果が出はじめた地球規模のエイズ対策も再び後退してしまいます。一方で、エイズ対策なんかもういいから保健基盤強化に金を回せと言わんばかりの一部国際世論にも配慮し、牽制球を投げておかなければなりません。シデベ体制のUNAIDSは厳しい船出となっているようです。

英文はUNAIDSのウエブサイトでご覧下さい。
 http://www.unaids.org/en/KnowledgeCentre/Resources/PressCentre/PressReleases/2009/20090210_pr_southafrica.asp



HIV予防・治療・ケア・支援の普遍的アクセスを最重点課題に
2010年の目標達成に向け250億ドルの投資を要請  UNAIDS新事務局長、

【ケープタウン2009年2月10日】 国連合同エイズ計画(UNAIDS)のミシェル・シディベ新事務局長は就任後初の公式訪問先である南アフリカのカエリチャ(Khayelitsha)で、UNAIDSの方針と重点施策について語った。

 コミュニティおよび政界指導者を前に所信を述べたシディベ氏は、信じがたい試練を協力して克服してきたコミュニティの努力を賞賛し次のように語った。

「私は最初の公式訪問をここからスタートしたいと思った。コミュニティが政府や市民社会、主要な関係機関と力を合わせ、南アフリカにおける普遍的アクセス実現に向けて活動してきた町だからです。協力して予防・治療・ケア・サポートのアクセス確保を実現してきました」

サハラ以南のアフリカはいまなお、HIVの流行に世界で最も深刻な影響を受けている。HIV陽性者の3分の2(67%)、および2007年のエイズによる死者の4分の3はこの地域で占められている。南部アフリカ9カ国にHIV感染の35%、エイズによる死者の38%が集中し、世界の中でも極端な重荷を背負っているのだ。

世界の他の地域と同様、南部アフリカも世界経済危機の影響を受けている。シディベ氏は各国が2010年の国家目標を達成するには国内および国際的な投資が引き続き必要であることを強調した。

 「我々は経済危機で萎縮してはならない」とシディベ氏は述べた。「対策の強化プログラムを財政事情にあわせて修正する場合には、人々のことを常に考えておかなければならない。母親がエイズ治療を続けるのか、子供を育てるのかといった選択を迫られるようなことがないようにすべきだ。400万人は治療し、他の数百万の人には必要な治療を提供しないといった手抜きはできない」

 ほとんどの国が2010年には普遍的アクセスを達成し、人々に実際に治療を届けるという野心的な目標を掲げている。その目標を実現させるには250億ドルが必要だ。これは現在、確保のめどがついている資金に加え、113億ドルが新たに必要になるということでもある。

 UNAIDSが10日、発表した新しい報告書「各国は何が必要か」によると、2010年の目標達成に必要な250億ドルの3分の1は各国の国内予算でまかなわれる。残りの170億ドルは多国間および2国間援助による国際資金投資が必要になる。

 90億ドル以上が保健システム強化に使われ、それに加えて90億ドルがHIV関連の保健サービスに投入されることになる。必要な投資を行うには、各国のエイズ対策計画を助ける革新的資金メカニズムである世界エイズ・結核・マラリア対策基金への資金拠出の約束が完全に果たされなければならない。

 各国が2010年のエイズ対策目標を達成することは以下のような劇的な成果をもたらす。

 新規HIV感染のほぼ半数に相当する260万人の感染を防ぐ。

 今後2年間で130万人が死亡を免れる。

 約670万人が抗レトロウイルス治療を受ける。

 7000万人以上の妊婦がスクリーニング検査と母子感染予防サービスを受ける。

 2000万人の男性とセックスをする男性、700万人のセックスワーカー、1000万人の薬物注射使用者にHIV予防プログラムが提供され、配付する男性用、女性用コンドームは81億個に達する。

 700万人の遺児および弱い立場に置かれた子供が継続して社会的支援を受ける。

 「現在の資金ギャップを埋めるのは簡単ではないが、達成は可能だし、エイズの流行への対応を強化するためには絶対に必要なことだ」とシデベ氏は訴えた。「みんなで力を合わせ、より多くの人が治療を受けられるようにして人々の命を救おう。妊娠した女性にはHIVサービスを含む包括的な妊産婦ケアが確実に受けられるようにしよう。子供達の誰もが学校を卒業できるようにしなければならない」

 事務局長はまた、サービスを必要とする人たちのために有効に資金が使われるようにより積極的に説明責任を果たすことを呼びかけた。さらに、サービス提供の際の非効率を排除し、単価を引き下げるなど、対策の費用対効果を重視する必要があることを強調した。提携の強化と統制のとれたドナーからの支援が投資の効果を増大させることになる。

 シディベ氏は同日発表されたパートナー機関への書簡の中で、各国の普遍的アクセス実現を助けるために、立ち後れていると見られる国に対する集中的な支援を行うなどUNAIDSもこれまでの努力を倍増させることを明らかにした。書簡はさらに、普遍的アクセス実現に必要な10項目を示している。

1.国ごとに目標を設定し、結果を出す。

2.エイズ関連のサービスの提供と利用を妨げる法律を廃止し、HIV陽性者およびエイズの流行に影響を受けている人の人権をまもる。

3.市民社会やコミュニティグループとの連携を強化し、普遍的アクセス実現に必要な政治的措置を支援する。

4.曝露前予防(pre-exposure prophylaxis)、マイクロビサイド、ワクチン研究への継続的投資を行い、研究から得られたエビデンスを生かす。

5.子供向けのエイズ教育、HIVや暴力から自らの身を守れるような若者向けの技術の提供などを通し、HIV予防に力を入れる。

6.世界基金に対する資金拠出の充実を含め、各国がそれぞれの必要にあわせて資金を活用できるようにする。

7.新たなパートナーの参加を促すプラットフォームの創設などを通し、パートナーシップの活用と強化をはかる。

8.HIV陽性者の結核による死亡を防ぎ、プライマリーヘルスケアへのアクセスにもつながる保健システムの再構築に力を入れ、エイズ対策の成果がより広い人たちにも行き渡るようにする。

9.すべてのレベルでの透明性と説明責任を明確にし、国ごと、ドナーごとに成果をモニターする。

10.HIVに影響を受けているコミュニティや家族を力づけ、尊厳を守り、生活を続けられるようにすることで、成果の持続をはかる。

2001年以降、とりわけ低・中所得国の数百万人に対し、HIVサービスの提供は持続的に拡大してきた。現在では、400万人が抗レトロウイルス治療を受けている。2005年には300万人だった年間のHIV新規感染者が、2007年末には270万人に減少している。子供の新規感染はHIVの母子感染予防サービスの急速な拡大により、大きく減った。世界の多くの地域で若者は性行動を活発化させる時期を遅らせ、性交渉の相手を減らしたり、コンドームを使用するようになったりしている。そして、何百万ものエイズ遺児が現在、社会的な支援や保護を受けられるようになった。経済が厳しい時期にもこうした成果は維持していかなければならない。

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