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zoom RSS  300万人が抗レトロウイルス治療(WHO / UNAIDS / UNICEF 合同プレスレリース 

<<   作成日時 : 2008/06/09 20:01   >>

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(解説) 世界保健機関(WHO)、国連合同エイズ計画( UNAIDS)、国連児童基金(UNICEF)が2008年6月2日に発表した報告書「「普遍的アクセスに向けて:保健分野におけるHIV/エイズ介入の規模拡大の重要性」に関する合同プレスレリースです。普遍的アクセスというのは、「治療を必要とする人なら誰でもその治療を受けられる状態」を指します。エイズ対策の分野では治療だけでなく、HIV感染の予防、ケア、支援も含めて、2010年までに普遍的アクセスを実現しようということになっています。あと1年半ですね。
 報告書によると、約300万人に治療のアクセスが確保されたということですが、一方で治療を必要としながらそのアクセスが得られない人が670万人もいるという新たな数字も明らかにされました。300万人のアクセスは、治療に限定しても、まだ目標の3分の1程度にとどまっているということを意味するものでもあります。残る1年半の間に目標にどこまで近づくことができるのか。この時期にこうした報告書が公表されたのは、ニューヨークの国連本部で6月9日にエイズと結核に関する会合、そして10、11日には2001年6月の国連エイズ特別総会のコミットメント宣言、および2006年6月の国連エイズ対策レビュー総会における政治宣言の達成状況を検証するハイレベル会合があるからですね。


《約300万人のHIV陽性者が生命を救う治療薬を受けている。 ただし予防と治療のアクセスはいまなお、何百万もの人に届かないでいる》

【ジュネーブ・パリ 2008年6月2日】 HIV/エイズの流行の歴史の中で2007年末は重要な節目となった。世界保健機関(WHO)、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、国連児童基金(UNICEF)が本日、発表した新たな報告書によると、低・中所得国で約300万人が現在、抗レトロウイルス治療(ART)を受けている。

 報告書「普遍的アクセスに向けて:保健分野におけるHIV/エイズ介入の規模拡大の重要性」はこのほか、HIVの母子感染予防(PMTCT)のための介入策の改善、検査とカウンセリングの拡大、エイズの流行が深刻なサハラ以南のアフリカ諸国における男性の割礼に対する国の関与の拡大といった点でも成果が上がっていることを指摘している。

 「これは公衆衛生分野における目覚ましい成果です」とWHOのマーガレット・チャン事務局長はこう語る。

 「約束を実現する強い決意があれば、すべての障害は乗り越えることができることを示しています。資金の厳しい制約の下で生きてきた人たちが、これらの治療薬によって経済的にも社会的にも生産的な活動に戻ることができたのです」

◇何百万もの人が治療へのアクセスを確保

 報告書の執筆陣によると、2007年末には、06年末より100万人近く(95万)多い人が抗レトロウイルス治療を受けられるようになった。この結果、治療を受けている人の数は合計でほぼ300万人に達している。05年末までに中・低所得国で暮らすHIV陽性者300万人に抗レトロウイルス治療のアクセスを確保するという「3バイ5」計画の目標人数である。達成年次は2年間遅れたが、ARTの規模拡大に向けた大きなスタートになったと広く評価されている

 報告書によると、急速なARTの規模拡大は以下のような要因によるものと考えられる。

 価格が下がったことが大きく影響して、治療薬の利用可能性が増した。

 各国の事情にあわせ、ARTの提供システムが改善された。規模拡大のためのWHOの公衆衛生アプローチは、すっきりと標準化された薬の処方、サービスの分権化、人員と検査インフラの考え抜かれた活用などの重要性を強調している。

 多数の人がHIV検査を受け、陽性と診断されるようになった結果、ARTの需要が増大した。アクセスが増えれば、必要性も増える。

 報告書の執筆陣によると、07年末時点で、ARTを必要している人は970万人に達すると推定され、実際に治療を受けている人はそのうちの31%程度にとどまっている。つまり、670万もの人がいまなお、治療を必要としながら、生命を救う治療薬へのアクセスを得られないでいるのだ。

 「どの国も数多くの制約に取り巻かれてはいるものの、それでも報告書は何が達成可能なのかを示しており、HIVの予防、治療、ケア、支援の普遍的アクセスの実現に向けて現実の一歩を踏み出すものとなった」とUNAIDSのピーター・ピオット事務局長はいう。

 「報告書をもとに、各国および国際社会は、予防と治療の両方の強化に協力して取り組んでいかなければならない」

◇子供のHIV感染を防ぐ

 07年末時点で、約50万人の女性が、胎児、新生児への感染を防ぐための抗レトロウイルス薬を使用している。06年末時点では35万人だった。また、この期間に20万人の子供がARTを受けている。こちらは06年末には12万7000人だった。しかし、乳児に対するHIV感染の有無の診断は困難であり、これが治療の普及のうえで大きな障害になっている。

 「私たちは母親から新生児へのHIV感染の予防に関して、大きな成果を上げている」とUNICEFのアン・M・ベネマン事務局長はいう。

 「HIVに感染している子供や家族のために、私たちがこれまでの倍以上の努力を傾けられるよう報告書を活用すべきである」

◇対策の進展を妨げる、結核の流行と弱体な保健システム

治療の規模拡大を妨げる別の障害としては、様々な治療プログラムにおける貧困層の患者の治療継続率、自らのHIV感染に気付いていない人が相当数いること、検査により感染が判明したときには手遅れで治療開始から6カ月以内に死亡する人が多いことなどがあげられる。

 結核は世界全体で見れば、HIVに感染している人の主要な死亡原因のひとつであり、アフリカでは最大の死亡原因である。これまでのところ、HIVと結核に対応するサービス提供は十分に統合されてはこなかった。また、あまりにも多くの人が、結核の予防にも、エイズと結核に対する延命効果の高い治療薬にも、アクセスを得られないまま自らの命を失おうとしている。

 報告書の執筆陣は、最も深刻な影響を受けている国々の弱体な保健システム、とりわけヘルスケア従事者の育成や保持が困難なことからARTのアクセスの拡大には将来的に遅れが出るであろうと警告している。最も流行が深刻な地域における保健医療システムは、「頭脳流出」(技術を持った保健医療従事者が他の職業や外国に移ってしまうこと)およびHIV感染そのものによる高い死亡率のため、今後もさらに崩壊していくおそれがある。

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