エイズ&ソサエティ研究会議・HATプロジェクト

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zoom RSS メルマガ:TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)第2号

<<   作成日時 : 2006/09/16 02:49   >>

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        第2号(2006年7月)
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 TOP-HAT Newsは、特定非営利活動法人AIDS&Society研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発のためのメールマガジンです。企業および教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/AIDS対策および保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にHIV/AIDSに関する多様な情報を幅広く提供していくことを目指しています。
AIDS&Society研究会議 TOP-HAT News編集部

◆◇◆ 目次 ◇◆◇
  ・はじめに 中国の現状は 
・最近のニュースから
  カナダのトロントで第16回国際エイズ会議が開かれます 
  AIDS文化フォーラムの季節になりました
  今年の日本エイズ学会は東京です
・HIV/エイズと企業の社会貢献 その2
 ザ・ボディショップの場合

◆◇◆◇

◎はじめに 中国の現状は?

 いま有効な対策が取られなければ、2010年にはHIV陽性者が1000万人を超える可能性があるとの懸念も指摘されている中国。でも、中国政府や国連合同エイズ計画(UNAIDS)の推計では2006年末現在の中国の推定HIV陽性者数は65万人です。わずか4年で65万人が1000万人に増えるなどということがありうるのでしょうか。
 10%を超える経済成長が続き、日本企業の投資も年々、拡大していますが、HIV/エイズの流行と対策について、中国の様子を正確(もしくは比較的、正確)に伝える情報を得る機会はなかなかありません。まあ、日本国内の状況だって、把握が困難なくらいですから、無理もないといえば、無理もないのですが、感染症の流行は企業投資における重大なリスク要因のひとつと考えられるだけに現実に迫る努力は続けたいところです。
 と思っていたら、世界基金支援日本委員会(FGFJ、事務局:JCIE)と中国感染症対策センター(CCDC)が7月10、11日の2日間、北京で国際シンポジウム「三大感染症対策東アジア地域協力北京会議」を開催したというニュースが入ってきました。「東アジア地域における3大感染症対策の共通課題を討議し、国境を越えた協力関係のもとに成果を上げている成功事例を取り上げ、域内協力の促進に向けた方策を検討する」(世界基金支援日本委員会)という目的の会議で、中国、日本を含む東アジア地域を中心に約100名が参加したそうです。
 参加者の1人であるAIDS&Society研究会議の樽井正義副代表(世界基金支援日本委員会委員)が、会議で得られた情報をもとに「FGFJ/CCDC会議報告 − 中国におけるHIV/AIDS対策の進展」をまとめました。ぜひ、お読みください。AIDS&Society研究会議HATプロジェクトのブログ http://asajp.at.webry.info/ でご覧いただけます。世界基金支援日本委員会については同委員会のウエブサイト http://www.jcie.or.jp/fgfj/top.html をご参照ください。


◇◆◇◆ 最近のニュースから ◆◇◆◇

◇カナダのトロントで第16回国際エイズ会議が開かれます
 ナイアガラの滝に近いカナダのトロントで8月13日から6日間の日程で開かれる第16回国際エイズ会議(AIDS2006)の組織委員会は6月29日、会議の主要スピーカーなどを発表しました。メアリー・ロビンソン(アイルランド)、ビル・クリントン(米国)の2人の前大統領のほか、メッテ‐マリット皇太子妃(ノルウェー)、ビル&メリンダ・ゲイツ夫妻、俳優のリチャード・ギア氏らが参加するそうです。また、米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長、UNAIDSのピーター・ピオット事務局長、ステファン・ルイス国連HIV/エイズ問題アフリカ特使、MTVネットワークのビル・ローディー氏らも演説を行う予定です。
世界の著名人が名前を連ねる中で、特筆したいのは、何といっても開会式でフリッカ・チア・イスカンダールさんがUNAIDSのピオット事務局長やゲイツ夫妻らとともにスピーチを行なうことですね。フリッカはインドネシアの20代の女性で、昨年7月1日、神戸の第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議の開会式でHIV陽性者を代表してスピーチを行ないました。彼女にとって、このスピーチが自らのHIV感染を初めて広く社会に向けて公表する機会でもありました。アジアのHIV/エイズの流行が拡大する中で、フリッカが並々ならぬ決意で神戸会議に臨んだことが、客席にいてもひしひしと伝わってくるようなスピーチでした。
フリッカのスピーチと日本側から歓迎のあいさつに立った同じくHIV陽性の長谷川博史さんの感動的かつ力強い言葉によって神戸会議は成功を約束されたといっていいほど鮮烈な印象を残しました。そのフリッカが今度は世界の舞台で演説します。トロントに行かれる方は、ぜひ「神戸でも素晴らしかった」とフリッカに声をかけてください。
フリッカ・チア・イスカンダールさん、長谷川博史さんの神戸会議開会式でのスピーチとトロント会議組織委員会のプレスレリースの日本語訳はいずれもAIDS&Society研究会議HATプロジェクトのブログ http://asajp.at.webry.info/ で見ることができます。

◆◇◆ ◇◆◇

◇AIDS文化フォーラムの季節になりました
 セミの声がやかましいほどに降り注ぎ、流れる汗を拭き拭きスイカにかじりつくようになれば、もうAIDS文化フォーラムin横浜の季節ですね。よりによって一年中で最も暑さが厳しい8月最初の金土日曜日に開かれる文化フォーラムも今年で13回目を迎えます。第1回は1994年8月、横浜で第10回国際エイズ会議が開かれたときに開催されています。
 「アジアで初めての国際エイズ会議は、大きな注目を集めましたが、行政や学会中心の国際会議は参加費が8万円で、とても市民参加できるものではありませんでした。この時、国際会議に並行して草の根の市民版エイズフォーラムをやろうと、多くのボランティア・NGO・専門家たちが、AIDS文化フォーラムを立ち上げたのです。そこでは国際会議に集まるリソースパーソンを講演者にしたり、NPOのネットワークを作ったり、感染者によるパフォーマンスがあったり様々な試みが行われました」(AIDS文化フォーラムin横浜のウエブサイトより)
 すでに10年以上の時が経過していますが、文化フォーラムはいまも続いています。それどころか年々、内容は充実しているから大変なものです。なかなかできることではありませんね。今年のテーマは「つながる空間 〜Living Together〜」。あれっ、これってどこかで聞いたことがあるような。その通り、実は次に紹介する第20回日本エイズ学会学術集会・総会とも密接な連携を保ち、横浜→東京と日本国内のHIV/エイズとの闘いに大きな流れが形成されつつあります。うー、暑っ。でも会場は冷房が効いていますよ。夏はやっぱり文化フォーラムだね。詳しくは http://www.yokohamaymca.org/AIDS/index.htm をご覧ください。

◆◇◆ ◇◆◇

◇今年の日本エイズ学会は東京です
「Living Together〜ネットワークを広げ真の連携を創ろう〜」をメインテーマにした第20回日本エイズ学会学術集会・総会が2006年(平成18年)11月30日(木)〜12月2日(土)、東京都千代田区の日本教育会館と学術総合センターで開催されます。
   http://www.ptokyo.com/20gakkai/
 日本エイズ学会は国内にエイズ・パニックと呼ばれる混乱が起きた1987年、エイズ研究会として発足。学術集会は今回で20回の節目となります。この間に基礎研究、臨床・予防とケアなどHIV/エイズに関するあらゆる分野の研究発表の場となり、参加者は毎回、優に1000名を超える学術会議へと成長しました。今後はさらに広範なテーマを学際的に検討することで、よりよい施策のための科学的、社会的論拠を提示するシンクタンクとしての機能を担うことも期待されています。
 今回は20回目にして初めて、女性であり、NPOの代表である池上千寿子さんが会長に就任しました。このことも、日本エイズ学会が自らこうした使命を認識し、より流行の現実に即した行動を目指していることの反映といえそうです。
 ニューヨークの国連エイズ対策レビュー総会では最終日の6月2日、日本を含む国連加盟国の全員一致で政治宣言が採択され、2010年までに各国が包括的な予防プログラム、治療、ケア、支援の普遍的アクセスの実現に向けて取り組むことを約束しました。国際的なその成果を国内の政策に結実させるという意味でも、第20回日本エイズ学会学術集会・総会は重要であり、医療保健分野だけでなく、政治、経済、社会、文化、芸術など幅広い分野からの参加が期待されています。
 なお、開催期間の前後に都内では、世界エイズデー(12月1日)イベントも含め、公開シンポジウムやコンサート、クラブパーティーなど市民参加の多様なイベントCommunity Action06(コミュニティ・アクション)も開催されます。
 



◇◆◇◆ HIV/エイズと企業の社会貢献 その2 ◆◇◆◇
◎ ザ・ボディショップの場合
   秘訣2「キャンペーンの成果を分野横断的に活用し、企業の潜在力を高める」

 ハーブや木の実といった天然原料のスキンケア、ボディケア製品で若い女性に人気のあるザ・ボディショップは1997年から毎年、AIDS啓発キャンペーンを実施しています。店頭では缶入りコンドーム(カンドームと呼ぶそうです)も販売されていて、意外というか、当然(であるべきですが)というか、12月のホリデー・シーズンにはクリスマスのギフトとして「チョー、カワイー」と人気を集め、すっかり定番商品になっているそうです。
 エイズ・キャンペーンは若い女性に敬遠されるどころか、かえって企業イメージのアップにつながりますよ。たとえば・・・と何度、説明しても、「弊社は環境問題に力を入れていますので」などと社会貢献課題としてのHIV/エイズ対策は企業から敬遠されてしまうことが多い中で、ザ・ボディショップの経験は貴重です。
 「たとえば・・・」ザ・ボディショップの場合はどうだったのか。英国ザ・ボディショップのヘッド・フランチャイジーとしてショップを全国展開する株式会社イオンフォレストのバリュー推進室長、藤田紀久子さんにお話をうかがいました。

――藤田さんには愚問かもしれませんが、どうしてエイズ啓発キャンペーンなのですか。
「愚問なんて、とんでもありません。私たちも手探りで始め、やっとここまで来たわけですから。ザ・ボディショップはビジネスを通じ社会の変革に貢献することを企業理念に掲げていて、それぞれの市場ごとのキャンペーンにはその地域のローカル・イシューを取り上げています」
――日本ではそのローカル・イシューとして1997年からエイズ啓発キャンペーンが取り上げられています。どうしてエイズは日本の地域的なイシューなのか。少し意外な感じもしますが。
 「まず1990年代半ば以降の社会的関心の低さがあります。そして、先進国の中で唯一、HIV感染報告もエイズ患者報告もともに増加を続けているという現実もありました。しかも、HIVは性行為によって感染が広がるわけですから、どんな病気なのか、どうすれば予防できるのか、HIVに感染した人とどのように接したらいいのかといったことをお客様である若い女性に伝える必要があるし、全国の店舗を通じてそれを伝える能力もある。そう考えました。もちろん、最初は何ができるのか、手探りの状態でしたから、アロマ商品の売り上げの一部をエイズ対策のNGOに寄付することから始まりました」
 その後、ザ・ボディショップのスタッフはエイズに関する知識や情報を掲載したリーフレットやニューズレターを作成し、店頭で配布するようにもなった。エイズはみんなの問題ですと呼びかけたり、エイズ孤児の状況を伝えたり、テーマは毎年、変えていったという。
――カンドームを発売したのは2000年のキャンペーンのときですね。
 「コンドームはHIV感染の予防に有効ですが、使用の知識が正しく伝わっていないと、その有効性も損なわれてしまいます。たとえば、ポケットや定期入れの中にずっと入れていたのでは、素材が劣化してしまいます。そこから発想を一歩進めて、安全に保管できる缶入りのコンドームを開発し、それが話題になれば、エイズを自分の問題として捉えてもらうことにもなります。社内でカンドームの開発を提案したときには賛否両論、いろいろありました。それでもお客様には好評で、今までに缶のデザインを十数回変え、定番商品になっています。新しいデザインが出るたびにコレクションしているお客様もいらっしゃいます。キャンペーンの時期が毎年、世界エイズデー(12月1日)の前後で、クリスマス・プロモーションと重なっていることも追い風になったと思います。ギフトとして若い女性が抵抗感なく購入できるようですね」
 社会貢献のキャンペーンが商品開発や顧客の確保にもつながるようになると、マーケティングや商品イメージの伝達能力、販売網など個々の企業が持つ強みが一段と生かされ、キャンペーンのパワーは2倍増、3倍増に拡大していく。一方でショップの販売スタッフにもやりがいや自社ブランドに対する誇りなどの意識が高まり、社会貢献と営業活動の両方にプラスの相乗効果が期待できるようになる。若い男女にとっての(おじさんやおばさんにとっても実はそうなのですが)重大関心事である愛や性に関する課題に正面から踏み込めるという点で、HIV/エイズの啓発キャンペーンは企業にとって多少のリスクは伴うかもしれないが、それ以上に大きなベネフィットが期待できる領域といっていいだろう。
 「店頭からの発信ということで、HIV/エイズ啓発のシンボルになっているレッドリボンをお客様がひとつずつクリスマスツリーにつけていくレッドリボンツリーを設置したり、応援のフォトメッセージを募集したり、レッドリボンの服を着せたシロクマのマスコットを販売したり・・・と毎年、工夫していろいろなことを行なっています。今年の夏からはMTV、タワーレコードと3社がBe Sexy, Be Safeを共通プラットフォームとして共通webサイトを設け、それぞれの啓発活動につなげています」
 来年で10周年になるザ・ボディショップのAIDS啓発キャンペーンは一段とパワーアップしていきそうだ。
 「実は2007年1月末から世界のザ・ボディショップがグローバル・キャンペーンとしてHIV/エイズの啓発活動をMTVさんとともに展開することが決まりました」
 ――えっ、それって日本発の世界キャンペーンということですか。
 「もちろん、HIV/エイズの流行が深刻な地域では、それぞれのローカル・イシューとしてHIV/エイズに取り組む動きはこれまでにもありました。地球規模の深刻な課題であることはいうまでもありません。ただし、日本の実績や2003年からのMTV Japanとのコラボレーションが評価されたことが新たな世界展開につながったことは確かで、私たちも10年間、エイズ予防財団やNPO、NGOの皆さんの協力と支援を得ながら、続けてきて本当に良かったと思っています。これからもブランドをうまく生かしながらできる貢献活動を工夫し、いろいろと考えていくつもりです」

THE BODY SHOP(ザ・ボディショップ) 英国女性アニタ・ロディックさんが1976年に創業した化粧品専門店。商品の提供に加え、「社会と地球環境の変革を追求し、ビジネスを通じて世界に貢献し続けていく」という企業理念を共有できる事業者とパートナーを組み、世界54カ国でフランチャイズ店を展開している。日本では株式会社 イオンフォレストがパートナー企業となり、日本第1号店が1990年、東京・表参道にオープン。現在では全国で125店舗(2006年6月20日現在)が営業している。


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